JRA宝塚記念(G1)「解放」スワーヴリチャードが美味しい「理由」デムーロとともに昨年の雪辱へ


 天皇賞・秋については不利などもあったのであれこれ言うのは控えましょう。ところが、続くジャパンC(G1、芝2400メートル)の3着は明らかに惨敗です。勝ったアーモンドアイと2着のキセキが1馬身3/4差、スワーヴリチャードはキセキから3馬身半離されています。これは決定的な差ですよ。東京コースであればスワーヴリチャードが最強という幻想は完全に打ち砕かれました。

 東京コースに似たメイダン競馬場でのドバイシーマクラシックでもそれが証明されます。3着でしたが、2着だったシュヴァルグランに完全に力負けしていました。スワーヴリチャードは強い馬ですよ。ただし、ライバルに比べて抜きん出た力は持っていない普通に強い馬であることがはっきりしたのです」(競馬誌ライター)

 スワーヴリチャードは宝塚記念では5番人気くらいになりそうだ。普通に強い馬であるのならば3着候補くらいに考えておけばいいのだろうか。

昨年のJCはアーモンドアイとキセキのたたき合いを眺めるほかなかった。

「だからこそ、逆にスワーヴリチャードを馬券の中心にするのも面白い。5歳のG1馬は5頭いますが、レイデオロ以外は実力的に抜けた馬はいません。競馬で好配当を手にするためのセオリーの1つが人気を落とした実力馬を買うことです。今年の大阪杯で9番人気のアルアインが優勝したのがいい例でしょう」(同)

 これまでのスワーヴリチャードには何がなんでも古馬王座に君臨しなければならないという至上命題があった。しかし、ここ数戦の敗北続きで陣営はそのようなプレッシャーから解放されたのではないだろうか。陣営の心のゆとりが伝わったかのように1週前追い切りでは伸び伸びと走れていた。ひょっとすると、スワーヴリチャードはこの宝塚記念で初めてピークの状態で出走してくるのかもしれない。

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