武豊アンバサダーに不運アーモンドアイ。JRA宝塚記念前の2019年前半競馬総括~事件・記録・快挙・悲報~
■5月
令和競馬が開幕。令和初のJRA競馬は、4日の東京競馬で10レース直前に「ひょう」が降るなど天候が悪化し、10レース以降のレースを打ち切る事態となった。
NHKマイルCでグランアレグリアに騎乗したクリストフ・ルメールが直線で斜行、16日間の騎乗停止となりヴィクトリアマイル、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)の騎乗が不可能に。
ヴィクトリアマイルはノームコアが1分30秒5の衝撃レコードで勝利するも、後に骨折が判明。鞍上のダミアン・レーンはJRAのG1初勝利。レーンフィーバーの始まり。
優駿牝馬(オークス)はミルコ・デムーロ鞍上のラヴズオンリーユーが優勝。馬主のDMMドリームクラブは馬主資格取得3年でG1馬のオーナーに。
東京優駿(日本ダービー)は12番人気ロジャーバローズが勝利、浜中俊騎手はデビュー13年目にしてダービージョッキーへ。サートゥルナーリアとは何だったのか?
有馬記念馬ブラストワンピースが凱旋門賞へのステップとして目黒記念に出走するも、直線伸びず8着に敗退。
石坂正調教師の管理馬レッドランディーニから規制薬物が検出され、過怠金30万円が課せられた。なお石坂調教師はこの処分を不服とし、JRAに対し審査請求を行った。
ケンタッキーダービーに挑戦したマスターフェンサーは19頭立て6着に健闘。勝ったマキシマムセキリュティが1着から17着に降着するという波乱のレースだった。
2018年のフェブラリーステークス優勝馬ノンコノユメが大井競馬へ移籍。
高橋文雅調教師がJRA通算100勝を達成。
小林徹弥が引退、調教助手に転身した。
ディープインパクト産駒が史上最速でJRA通算1900勝し、G1レース50勝の大記録も達成。
キングカメハメハ産駒が史上3頭目となるJRA通算1800勝を達成。
地方競馬所属のハッピーグリンが香港で行われたチャンピオンズ&チャターカップに出走するも、8着に敗退。
川崎競馬所属の瀧川寿希也がSNS上で問題発言を繰り返し、騎乗停止処分に。現在は謹慎中。
■6月
安田記念はインディチャンプが福永祐一騎手を背にレースレコードで勝利。アーモンドアイはスタート直後の不利も響き3着に惜敗。
夏季競馬より降級制度が廃止。条件戦の呼称が500万円以下が1勝クラス、1000万円以下が2勝クラスに、1600万円以下が3勝クラスに変更された。
JRAにて禁止薬物による156頭の出走取消問題が起きる。函館スプリントステークスはダノンスマッシュを含め、14頭中6頭が出走取消となるなど混乱となった。
帝王賞に出走を予定していたゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴが回避。インティとダート3強対決は秋以降に持ち越しへ。
川田将雅騎手がJRA通算1300勝を達成。
内田博幸騎手がJRA通算1200勝を達成。
武豊騎手がイギリスのアスコット競馬場で行われる、ロイヤルアスコット開催のアンバサダーに就任。開催中に行われたプリンスオブウェールズステークスにディアドラで出場するも、6着に敗退。
アメリカのベルモントパーク競馬場で行われたベルモントステークスに出走したマスターフェンサーは5着に健闘。
佐賀競馬所属の女性騎手岩永千明が、落馬負傷のリハビリを経て復帰。2016年3月6日の落馬以来、約3年3か月ぶりの騎乗となった。
笠松競馬の管理馬が2月に続き敷地外に放馬、状況を改善するため18日から21日までの開催を自粛。
1997年の有馬記念優勝馬シルクジャスティスが老衰で死亡。25歳の大往生だった。
藤田菜七子騎手が、6月30日にスウェーデンのブローパーク競馬場で行われるウィメンジョッキーズワールドカップに出場することが決定。
2019年度の顕彰馬選定記者投票が行われ、本年度の選定馬はなしとなった。最多得票はキタサンブラックの140票だが、145票以上の基準に達しなかった。
宝塚記念のファン投票が締め切られ、7万8778票を集めたアーモンドアイが1位。2位はレイデオロ、3位はキセキだった。上位10頭のうち実際に出走するのは5頭にとどまっている。
以上、国内外の競馬で特に注目すべき内容に絞ったが、それでもかなりの量となった。2019年の半分でこれほどの出来事があったが、残り半分ではどんな事件やドラマが待っているだろうか。ますます盛り上がる競馬から目が離せない。