武豊50歳好調、藤田菜七子G1初出走、レーン大活躍、浜中俊復活のダービー制覇【JRA春競馬ポジティブ総括】
日本人騎手奮闘
デスク「Y」:それにしても今年の春G1は荒れたよねぇ。NHKマイルC、ヴィクトリアMで二桁人気の馬が馬券圏内に進出。そして、オークスでは12番人気のカレンブーケドールが2着に入り、日本ダービーではロジャーバローズが12番人気ながら優勝。どれも取れなかったけど……、夢があったなぁ。
ライター「A」:やっぱり印象的だったのは日本ダービーのロジャーバローズですよね。騎乗した浜中俊騎手は道中2番手を確保し、最後の直線で早めに先頭に出ると、後続の追撃を抑えて勝利。浜中騎手の的確な状況判断が光りました。
デスク「Y」:浜中騎手は、2016年のマイルCS以来のG1勝利。このときはミッキーアイルで逃げたものの、最後の直線で外側に斜行。騎乗停止処分を受けてしまった。そこから悪い流れが続き、成績は徐々に右肩下がり。2012年に24歳で全国リーディングを獲得したときの輝きは失われる一方だったね。
だけど、ようやく復活の芽が出てきた。エージェントの序列は、ルメール騎手、武豊騎手に次いで3番手ともいわれているけど、それを覆す活躍を期待したいところ。
ライター「A」:でもそれが一番難しい。ルメール騎手は騎乗停止がありつつも全国リーディング2位をキープ。そして武豊騎手は、今年50歳ですでに54勝をあげ、現時点で全国リーディング4位。しかもサンデーレーシング、シルクレーシング、キャロットファームの『ノーザン系クラブ』ではあまり勝っておらず、ほぼ個人オーナーの所有馬で勝ち星を積み重ねているのだから驚異的です。
デスク「Y」:本当に衰え知らずだよねぇ。さらに今年も積極的に海外挑戦。3月はドバイゴールデンシャヒーン(G1)でマテラスカイに騎乗(2着)すると、4月末には香港に向かいチェアマンズスプリントプライズ(G1)でナックビーナス、QE2世(G1)でディアドラに騎乗(ともに6着)。
5月にはフランスのサンクルー競馬場で騎乗し、6月はフランスのディアヌ賞(G1)、そしてイギリスのプリンスオブウェールズステークス(G1)などを連戦。誰よりも積極的に海外遠征も行っている。現状に納得することはなく、常に上を目指している姿勢は見習いたいところだね。
ライター「A」:まだまだ武豊時代は終わりそうもないですね。
(構成=編集部)