JRA中継番組「吉本競馬芸人の露出減少」? 他の事務所から猛烈プッシュで競馬芸人の勢力図一変?
この出演者を見てみると、やはり吉本興業所属芸人がほとんどだ。そもそも吉本の「雨上がり決死隊」がMCを務めるのだから、吉本芸人中心の構成になるのは当然。とはいえ宮迫博之の今後によっては番組の消滅もあり得るだけに、多くの競馬芸人がこの番組の今後にやきもきしているだろう。
そして、今後は競馬芸人の勢力図が一変するかもしれない。というのも多くの競馬芸人を輩出してきた吉本だが、「闇営業の報酬」や「ギャラ問題」などお金の問題が浮上しているからだ。ギャラが少ないイメージの芸人が、一度に数万円の馬券を購入して盛り上がっているのは、現状プラスのイメージとはいえない。しかし、競馬番組における芸人の存在意義の一つはそこにあるのは間違いない。彼らがデータや情報などを熱く語っても、一緒に出演している競馬記者や元調教師と被るだけで意味がないからだ。
芸人の馬券購入が競馬番組のコンテンツでは切っても切れない状況であることを考えると、お金のイメージが付きまとう吉本芸人は今後使いにくくなるという考え方があるという。競馬好きの芸人にとって競馬の仕事は趣味の延長であり、特別な知識や技術がなくても対応できるジャンル。その予備軍は大手事務所にも弱所事務所にも山のようにいると想像できる。
競馬芸人にとっての成功ルートは、まず地上波の競馬番組にゲストで出演すること。そしてJRA(日本中央競馬会)や地方競馬など主催者のイベントや、民間の競馬イベントに呼ばれるなどして実績と経験を積み、競馬番組のレギュラー出演、そしてMCを勝ち取ることだろう。そこまでいけば安泰だ。競馬は1年中開催されており、テレビの放送も含めて半永久的に無くならないコンテンツ。視聴者の吉本離れが懸念される中で、吉本興業の影響力が今後減少していけば、多くの事務所がチャンスとばかりに所属タレントを推していくだろう。この闇営業問題から始まった一連の出来事が周囲や競馬界に与える影響は決して小さくはない。そしてそれは、吉本興業以外の事務所や関東の若手競馬芸人に大きなチャンスを与えるきっかけになるかもしれない。