ディープインパクトの突然すぎる死 「ぼくにとっては宝だった」と池江元調教師が語る
30日にこの世を去ったディープインパクト。
現役時代には、2005年に中央競馬史上6頭目のクラシック3冠を達成するなどG1を7勝。05年と06年にはJRA賞年度代表馬に選ばれている。
その怪物の偉業を支えたのは、2011年に現役を退き、6745戦841勝を挙げた池江泰郎元調教師だった。池江元調教師は、ディープインパクトのほかにも1994年にJRA顕彰馬に選出されたメジロマックイーン、日本生産馬として国際G1をはじめて制したステイゴールドらを管理した名伯楽として知られる。
「デイリースポーツ」の取材に応じた池江元調教師は、ディープインパクトの訃報を今朝知ったといい、「今年は20頭くらいしか種付けをせず、その後も大事にしてもらっていたと聞いたのですが…」と早すぎる死を惜しんだ。
ディープインパクトとは多くの思い出があり、「ぼくにとっては宝だったね。競走馬としても種馬としても、最高の成績を収めていた。今は冥福を祈るだけ」と言葉少なに語った。
多くの名馬を手掛けた池江元調教師だが、引退の際には『たくさんの思い出が詰まっている中山競馬場で最後のレースを迎えたことは何か縁があったのでしょう』と語り、そして『ディープインパクトが引退したのもここでした。今日のすべてのレースを終え、やりつくしたという気持ちです』とあえてその名を出し、調教師人生を締めくくっている。本人の長きにわたる調教師人生において、忘れがたい1頭だったのは間違いない。