帰ってきた帝王・武豊騎手とリベンジに燃えるM.デムーロ騎手の一騎打ちか!?『ワールドオールスタージョッキーズ』初日の結果と後半戦の展望
「第1戦」から痺れるようなハイレベルの戦いだったが、まず30ポイント獲得して大きくリードしたのは、このレースを制した岩田騎手。V.エスピノーザ騎手の代打としての緊急参戦だったが、いきなり存在感を見せつけた。
その一方で、大きなアドバンテージを得たのが2着の武豊騎手だ。騎乗馬のアグリッパーバイオは10着以下が妥当とされるD評価の馬。それを2着に導いて20ポイントを獲得したのは、今後の戦いに向けて極めて大きい。騎乗停止中に父邦彦さんが亡くなる不幸があったが、いきなり強い気持ちを見せてくれた。
続く「第2戦」はその日の札幌メインレース(1600万下、芝2000m)。1番人気はC.ウィリアムズ騎手のフェルメッツァ(A評価)、2番人気は川田将雅騎手のワールドレーヴ(A評価)、3番人気は戸崎圭太騎手のヤマイチパートナー(A評価)と、馬券圏内が妥当とされるA評価の馬が上位人気を独占した。
言い換えれば、この3人にとってはポイントを稼ぐ重要なレースということだ。
スタートからまず飛び出したのは、内田騎手騎乗のレッドシャンクス(C評価)だった。それに続く2番手がM.デムーロ騎手のフェスティヴイェル(D評価)。さらにJ.スペンサー騎手のウインオリアート(D評価)、E.ウィルソン騎手のダイヤモンドダンス(B評価)と続く。
隊列こそすぐに決まったものの、1000mの通過は60.6秒と「第1戦」とは打って変わってまずまずのペース。2戦目で要領を得た騎手が、果敢に前のポジションを獲りに行くのが目についた。
レースが激しく動き出したのは3コーナー過ぎから。先頭の内田騎手のレッドシャンクスにM.デムーロ騎手のフェスティヴイェルが並び掛け、その外からJ.スペンサー騎手のウインオリアートも脚を伸ばす。何人かの騎手が外からまくりを掛けようとするが、同じことを考える騎手が多過ぎて、余分に外々を回らされる羽目に。
そんな後方集団を尻目に、4コーナーを回って先頭に立ったのはM.デムーロ騎手のフェスティヴイェルだった。D評価とは思えない力強い足取りでリードを広げると、内からスルスルと馬群を縫ってポジションを上げてきた武豊騎手のウインフェニックス(B評価)が猛追する。
さらには蛯名正義騎手のパリカラノテガミ(C評価)、2番人気に推されていた川田将雅騎手のワールドレーヴも外から追撃するが、M.デムーロ騎手のフェスティヴイェルがそれらを振り切ってゴール。D評価、11番人気を覆す会心の勝利だった。