『史上最強世代』のスプリンターが北海道シリーズで上位独占!「最強クラス」はクラシック路線だけではない


 さらに過去20年まで遡るとスペシャルウィーク、エルコンドルパサー、グラスワンダー、セイウンスカイらが牽引した1998年『前・史上最強世代』の名スプリンター・マイネルラヴ。そして、その前年には日本史上最強マイラーのタイキシャトルの名が連なる。

 これだけを見ても近代競馬において3歳でスプリント王に輝くことが如何に価値の高いことかうかがい知れる。ただ、これまでの戦いを見ても『史上最強世代』のスプリンターには、それを実現できるだけの可能性を大いに感じる。

 それだけではない。距離を伸ばしてマイル路線に目をやっても、その層の厚さは絶大だ。

 NHKマイルC(G1)で3着だったレインボーラインの札幌記念(G2)の走りを見れば、レベルの高さが容易に想像できる。2000mとはいえ、あわやモーリスを負かしそうになった内容は、例年なら「レインボーラインがNHKマイルCの勝ち馬」と述べても違和感がないほどの実力を感じさせた。

 このレインボーラインの”上”にロードクエストとメジャーエンブレムがいるという事実が、『史上最強世代』のマイラーの層の厚さを如実に物語っている。

「モーリスが中距離に挑戦している今、仮にリオンディーズやエアスピネルといった実力馬が、その矛先をマイル路線変えただけでも戦線は一変します。いとも簡単に勢力図を塗り替えてしまうことさえ、想像に難しくはありません」(同)

 とはいえ、3歳馬と古馬陣との戦いはまだ始まったばかり。果たして、『史上最強世代』がその名の通り、競馬界の勢力図を一気に飲み込むのか。それとも各カテゴリーの”王”が意地を見せて、その権威を守り抜くのか……。

 まずはビッグアーサーやミッキーアイルとシュウジ、フランボヌール、ソルヴェイグらの激突が予想される10月2日のスプリンターズS(G1)を心待ちにしたい。

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