JRA京成杯AH(G3)「武豊を超える天才」横山典マジック炸裂!トロワゼトワルが「大逃げ」で日本レコード樹立!
これぞ「天才」の真骨頂か。
8日、中山競馬場で行われた京成杯オータムHC(G3)は、大逃げを打った4番人気のトロワゼトワル(牝4歳、栗東・安田隆行厩舎)が圧勝した。
「開幕週で52kgで、馬場も良かったし、逃げてこの馬の持ち味を一番活かすような競馬ができた」
16頭立てで行われたレース。好スタートを決めたジャンダルムを交わして、トロワゼトワルがそのままハナへ。外からプールヴィルもジャンダルムを交わしてハナ争いを主張するが、そこからさらにトロワゼトワルが加速し、後続を大きく引き離す展開になった。
最初の600mが33.3秒という、スプリント戦のような流れ。トロワゼトワルは前半の800m通過時に、2番手に8馬身近い差を付ける大逃げ。それだけに一見「暴走」のように見えたが、ここからの粘りが違った。
3コーナーでやや後続との差が詰まったが、4コーナーから再び加速するトロワゼトワル。こうなってくると開幕週の馬場と、52kgの軽ハンデが活きてくる。
最後の直線でも4馬身以上のセーフティリードを保つトロワゼトワル。後続も必死に追い上げを見せたが、最後は2着ディメンシオンに3馬身半差を付ける完勝劇。走破タイム1:30.3は日本レコードのオマケつきだった。
「我々周囲からすれば驚きのレースですが、横山典弘騎手からすれば、すべて計算の上なんでしょうね。レース後、『速いなと思ったかもしれないけど、はっきり言って体内時計がしっかりしているジョッキーだったら、この馬のペースだと速くない』と豪語していました。開幕週の馬場に加えて、軽ハンデを活かした会心の騎乗だったと思います。
特に今開催の中山は、前日から前が止まらない馬場。結果的に大逃げを打ったトロワゼトワルはもちろんですが、2着ディメンシオン、3着ジャンダルムも前にいた馬で“行った行った”の開幕週らしい展開になりました。それにしてもタイムが凄いですね(笑)」(競馬記者)
これには2着ディメンシオンに騎乗していた北村宏司騎手も「予想外に前がしぶとかった」とお手上げといった様子。一部の競馬ファンからは「武豊を超える天才」と評される横山典騎手。まさにマジックといえるスーパーレコードで、秋競馬の開幕をド派手に飾った。