JRA毎日王冠(G2)大本命ダノンキングリーは「2着」でいい!? 勝った馬よりも2着に敗れた馬たちの「その後」に驚愕……
6日、東京競馬場で開催される毎日王冠(G2)から始動する3歳馬のダノンキングリー。
同じ「3強」と評されるサートゥルナーリアが、神戸新聞杯(G2)で圧巻のパフォーマンスを見せたこともあり『netkeiba.com』の事前予想では、古馬初対戦ながらアエロリット、インディチャンプ、ペルシアンナイト、モズアスコット、ケイアイノーテックという古馬G1馬を差し置いて堂々の1番人気。
それも単勝1.9倍と予測されているから恐れ入る。
注目の1週前追い切りでは美浦のWコースで追い切られ、5ハロン65.3秒、ラスト13.0秒。併せ馬に遅れたことが心配されたが、皐月賞時が同66.6秒、前走の日本ダービー時も65.5秒と「全体時計としては動けている」とのこと。
主戦の戸崎圭太騎手が『競馬ラボ』のコラム内で「良いですよ。夏を越えて力強さも出たし、精神的にもずいぶんと大人になってきたなという感じはしますね」と言えば、管理する萩原清調教師も「動きは良かった。馬体重は特に変わりないが、春に比べても馬がしっかりしてきた」と口をそろえており、まずは順調な仕上がりと見ていいだろう。
そうなると、当然「勝利」が期待されるとことだが、ここで1つ興味深いデータが浮上する。
「ここ10年で毎日王冠に挑戦した3歳馬は17頭いて、2勝2着4回。世代ごとのアベレージとしても3着以内率35.3%と最も優秀な数字です。
しかし、実は勝ったカレンブラックヒル、アリゼオが後にG1に手が届かなかったことに対して、2着に敗れたステルヴィオ、ジャスタウェイ、リアルインパクト、エイシンアポロンの4頭は後にG1を勝っているんですよね。
必ずしも同年のG1に勝利しているわけではないので偶然だとは思いますが、まだG1を勝っていないダノンキングリーにしても気になるところです」(競馬記者)
確かにカレンブラックヒルとアリゼオは3歳馬ながら古馬を相手に毎日王冠を勝つという“離れ業”をやってのけたものの、その後G1レースには手が届かず……。
しかし、逆に何故か2着に敗れたステルヴィオ(マイルCS)、ジャスタウェイ(天皇賞・秋、他)、リアルインパクト(ジョージライダーS)、エイシンアポロン(マイルCS)は、後にG1を勝っている。記者が言うように、同年のG1を勝ったのがステルヴィオだけというから不思議なジンクスだ。
戸崎騎手が「騎手人生で最も意識したレース」と語ったダノンキングリーとの日本ダービー(G1)は、ロジャーバローズにクビ差及ばず2着に敗れた。しかし、「3強」のライバル・ヴェロックスとサートゥルナーリアには2馬身半以上差をつけたことからも、ダービー馬が引退した今、ダノンキングリーが最も3歳の頂点に近い存在だ。
果たしてG1ホースに限りなく近い大器は、毎日王冠を「何着」で終えるのだろうか。過去のジンクスを振り返る限り、できることなら善戦しながらも古馬の洗礼を浴びたいところだが……。