JRA「ノーザン&新王道」でパッシングスルー秋華賞(G1)いただき? 遅れてきた素質馬開花へ

 13日(日)に京都競馬場で開催される秋華賞(G1)。桜花賞馬、樫の女王がともに不在の中で行われるその1戦で、遅れてきた素質馬・パッシングスルー(牝3歳、美浦・黒岩陽一厩舎)に熱視線が送れられている。

 今年のシンザン記念(G3)では、牡馬相手に4着と好走。続くフローラS(G2)でも4着に終わるも、勝ち馬から0.1秒差と、必死に食らいついてみせた。夏は3歳以上1勝クラスで古馬に挑戦。ダントツの単勝1.3倍の人気に支持されたパッシングスルーは、早めに仕掛けてそのまま押し切り勝ち。2着に3馬身差つけての圧勝を飾った。

 そして紫苑S(G3)を迎える。好スタートを決めたパッシングスルーは、道中3番手で追走。最後の直線でカレンブーケドールが一度は先頭に立つも、内からフェアリーポルカ、そして外からパッシングスルーの2頭が交わす。その2頭がほぼ同時にゴール板に飛び込んだものの、写真判定の結果、パッシングスルーが重賞初勝利を掴みとった。

「パッシングスルーは前走後、ノーザンファーム天栄へ放牧に出され、坂路1F15秒のキャンター調整などをしていたみたいですね。牝馬三冠を達成したアーモンドアイ、桜花賞馬グランアレグリアなど、ノーザンファームが誇る外厩施設の調整能力の恩恵に預かり、好走した馬は多いです。パッシングスルーも1週前追い切りでは、美浦の坂路で4F54秒、12秒3を記録しています。力強い脚取りを見せていますし、本番でも期待できるのではないでしょうか?」(競馬誌ライター)

 ノーザンファーム天栄のバックアップも受け、本番に向けて順調に調整が進んでいるパッシングスルー。同馬が勝った紫苑Sと秋華賞の親和性は高く、3年前は2着馬ヴィブロスが、一昨年は勝ち馬ディアドラがそれぞれ秋華賞(G1)を制している。

「さらにパッシングスルーの主戦は戸崎圭太騎手ですが、彼のお手馬にはオークスで4着、ローズS(G3)でも3着に入ったウィクトーリアがいました。戸崎騎手は同馬とともに秋華賞へ向かうと見られていたため、パッシングスルー陣営は最後の1冠を回避し、エリザベス女王杯(G1)への出走も検討していたそうです。

 ところが、そのウィクトーリアが前走後に左前脚繋靭帯の損傷が発覚。協議の結果、引退し繁殖入りすることが決定。そのため、パッシングスルーは戸崎騎手で秋華賞への出走できることになりました。ウィクトーリアは残念ですが、パッシングスルーにはある意味、流れがきていると考えていいのかもしれません」(競馬記者)

 夏の上がり馬パッシングスルーは結果を残すことができるのだろうか?

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