JRA川田将雅ダノンファンタジー「新たな弱点」に危機感!? 「また違う課題が……」春G1・5度の不利に繋がる2歳女王「惨敗」のシナリオ
「直線で、また違う課題が見えました」
13日、京都競馬場で開催される秋華賞(G1)に向けた共同記者会見。1番人気が濃厚なダノンファンタジー(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)の主戦・川田将雅騎手が、前走のローズS(G2)を振り返る中、気になる発言があった。
春二冠を惜敗した2歳女王ダノンファンタジーにとって、前走のローズSはまさに復権を印象付けたレースだった。
2列目から最後の直線を迎え、上がり3ハロン最速となる33.1秒の末脚で粘るビーチサンバらを捉える完勝劇。近走の鬱憤を晴らすようなレースぶりで、改めて同世代に対して一枚上のポテンシャルを示した。
しかし、実はそのローズS後、川田騎手は「直線で課題を見せていて、それを修正しなければいけない」と、冒頭と同じ内容の言葉を残している。
「2000mの距離が課題と言われているダノンファンタジーですが、それ以上に最後の直線で『右にもたれた点』が気がかりですね。休み明けのせいもあるかもしれませんが、川田騎手が『また違う課題が見えた』と発言していた通り、春にはあまり見られなかった傾向です。
ローズSは勝つには勝ちましたが、3着ウィクトーリアまでタイム差なしの接戦。そうなったのは、最後の直線の『さあ、ここから』という時に、ダノンファンタジーが右にもたれて、なかなか加速できなかったからです。直線の長い阪神外回りだったので十分間に合いましたが、これが京都内回りの秋華賞だったら致命的な遅れになる可能性がありますよ」(競馬記者)
秋華賞の舞台となる芝2000mの内回りは直線距離が328.4mと、外回りの403.7mと比較してもかなり短くなる。感覚としては中山の直線に近く、473.6mの阪神外回りとは「別世界」と述べても過言ではない。
「最後の直線で、他の騎手はセオリー通りの左ムチでしたが、ダノンファンタジーがもたれるのを矯正させるために川田騎手は右ムチでしたね。
もちろん絶対能力が高いので、仮に秋華賞で“もたれ癖”が出ても勝つ可能性は十分にあると思います。ただ、立て直しに時間をロスするのは避けられないですし、京都内回りコースはどうしてもゴチャつきますからね。スムーズなレースができるといいんですが、下手をすれば馬券圏外もあり得ますよ」(同)