JRA天皇賞・秋(G1)サートゥルナーリアは何故、日本ダービーで敗れたのか。「必然の出遅れ」とあれ以来の「東京」に目覚める狂気の血
「実は東京競馬場に輸送された時から、ナーバスになっていました。関係者も『中山では問題なかったんだけど……』と首を傾げていましたね。馬房の中でも壁を蹴るなど、ずっと落ち着きのないままレースを迎えたとか。パドックや本馬馬場入場までは上手くなだめていましたが、ファンファーレと大歓声が上がってレースを迎える頃には、落ち着きを失っていました」(同)
日本ダービーといえば、有馬記念と並ぶ人気レース。当日には11万人を超える観衆が、東京競馬場に詰めかけたという。だが、今年の天皇賞・秋も今年一番の注目レースといわれているだけに、レース当日には10万人気近いファンが押し寄せることが濃厚だ。
「今回は陣営も2度目の東京ですし、スタンド前発走だったダービーよりは、いくらか(入れ込みが)マシになると思うんですが……。ただ、馬にとっても慣れているルメール騎手が乗らないのは気になります。血統が血統だけに、落ち着いていいレースをしてほしいですね」(同)
ジャパンC(G1)と菊花賞(G1)を勝ったエピファネイアや、朝日杯フューチュリティS(G1)を勝ったリオンディーズなど、日本屈指の名牝となる母シーザリオ。しかし、産駒はケタ外れのポテンシャルを秘める一方、常に気性面との戦いを余儀なくされてきた経緯がある。
サートゥルナーリアに眠る「狂気の血」が再び目覚めなければいいが……。