JRAグランアレグリア「マイルCS回避」にルメール・ファーストの声……桜の女王復活予定は
左前脚の蹄を痛めたとして、スプリンターズS(G1)を回避した桜花賞馬・グランアレグリア(牝3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)。どこで復帰するのかが注目されていたが、28日、所属するサンデーサラブレッドクラブが、12月21日に開催される阪神C(G2)への出走を予定していると発表した。
今年、グランアレグリアは直行した桜花賞(G1)を勝利。その後、オークス(G1)ではなく、NHKマイルCへ向かうことを表明した。変則2冠を狙ったグランアレグリアは、単勝1.5倍のダントツの1番人気に支持されたものの、最後の直線で伸びを欠いて4着入線。さらにダノンチェイサーの進路を妨害したとして、5着に降着していた。
そして陣営は秋の初戦にスプリンターズSを選択。有力古馬への挑戦、さらに得意のマイルから400mもの距離短縮などと超えるべきハードルが多すぎることもあり、戦前から注目を集めていた。だが、左前脚を故障したとして1週前追い切りを中止。管理する藤沢和調教師は『週末に出否を決める』と話していたが、後日正式に回避が発表されていた。
「当初、陣営はマイルCSを目標に乗り運動をしていたものの、クラブ側によれば『回復を促すために2週間ほど完全に運動をお休みしたことが尾を引いて』いるといい、動きに物足りなさが残るため、マイルCSではなく、阪神Cへ向かうことを決めたそうです。また今年の夏には、新馬戦を圧勝し、将来を嘱望されていた全弟のブルトガングが、頸椎狭窄による腰萎などで馬房の中で立てなくなり、予後不良と診断されています。陣営が慎重になるのも当然だと思いますよ。
さらに主戦のC.ルメール騎手を確保できなかったのかもしれませんね。グランアレグリアは一時、秋華賞と両睨みだったものの、距離の問題などがあり、スプリンターズSへ向かうことになりました。ただ理由はそれだけではなく、ルメール騎手のお手馬には、中長距離で期待されているコントラチェックがいたことも大きかったといわれています。今回、故障もあった関係でローテーションが一旦保留になり、その間にルメール騎手に依頼があったのかもしれません」(競馬記者)
馬の体調を優先するのはまず当然。グランアレグリアには万全の体調で復帰し、またファンを沸かせる走りを見せてもらいたいものだ。