武豊「勝負の鬼?」JRA藤田菜七子「騎乗ミス」指摘多数は成長の証?
4日に浦和競馬場で開催されたJBC。その中でも最大級の注目を集めたJBCスプリント(G1)は、6番人気のブルドックボスが豪快な差し切り勝利で幕を閉じた。3着に11番人気のトロヴァオが入ったことで配当は大荒れとなった。
同レースが注目されたのは、やはり2番人気コパノキッキング(セ4 栗東・村山明厩舎)に藤田菜七子騎手が騎乗して挑戦したからに他ならない。
コパノキッキングは道中2~3番手でレース進め、3コーナーあたりから先頭に立つ積極的な競馬を展開。最後の直線では一時後続を突き放したが、最後の最後でブルドッグボスに捉えられ、歴史的勝利とはならなかった。
ゴールの瞬間は大観衆から悲鳴がこだました。それだけあと一歩のレースではあったのだ。菜七子騎手もレース後の取材で「悔しい」を連発したように、紙一重の勝負を落とした、という現実が突き付けられた格好といえる。
今年11月5日時点でJRA40勝、関東リーディング10位と躍進を続ける菜七子騎手だけに、もはや「よく頑張った」「惜しかった」で満足される扱いではない。
そんな状況が、関係者のコメントからも見て取れる。
「オーナーのDr.コパさんはレース後の取材に『全体的によく乗ってくれた』としつつ『もっと突き放しちゃえばよかった。後ろの馬にチャンスがあると思わせちゃったし、少しもったいなかった』とチクリ。
元騎手の安藤勝己氏はTwitterで『菜七子はユタカちゃんに翻弄されて、ツータイミング早い仕掛け。勝てるレース落としたけど、これも経験』と騎乗ミスをはっきりと口にしています。
やや厳しい意見が出るのも、菜七子騎手がステップアップした証拠かもしれません。そして、前を走っていた馬で唯一残り、勝利まであとわずかだったコパノキッキングの能力が示されたレースでしたね」(競馬誌記者)
競馬の神様が「まだ早い」と菜七子騎手を叱咤するかのような今回の敗戦。多くのG1ジョッキーもまた、数々の敗戦を糧に成長してきたのもまた事実である。
ただ、やはり菜七子騎手のリズムは「狂わされた」と見る声も。その原因はあの「勝負の鬼」だ。