JRAジャパンC(G1)ワグネリアンより「勢いNo.1」ユーキャンスマイル!? 「5頭出し」友道康夫調教師が最も期待する馬は?
24日に東京競馬場で行われるジャパンC(G1)。
史上初の外国馬ゼロに揺れる今年、“G1ハンター”友道康夫厩舎が、昨年のダービー馬ワグネリアン、重賞2勝のユーキャンスマイル、一昨年のジャパンC勝ち馬シュヴァルグラン、4度の重賞2着があるエタリオウ、2016年のダービー馬マカヒキと大攻勢をかける。
「個人的に短距離よりも中長距離の競馬が好きなので、そういう形になったのかな、と。新馬は短くても、マイルくらいから使いますしね。偶然ではないと思います」
『サンスポ』のインタビューにそう答えている友道康夫調教師。史上3例目の5頭出しとなるタレント揃いの名門厩舎が、まさにジャパンCを獲りに来たような豪華布陣だ。だが、その中でも最有力候補と目されるワグネリアンとユーキャンスマイルは、特に注目すべき存在だろう。
前走はともに天皇賞・秋(G1)で5着、4着と好走し、ほぼ互角の結果だったワグネリアンとユーキャンスマイル。果たして、今年のジャパンCのキーマンとなりそうな友道調教師はどちらに、より高い期待を掛けているのだろうか。
「どちらかと言えば友道調教師のトーンが高いのはユーキャンスマイルの方ですね。実は前走(天皇賞・秋)の直前は動きがイマイチで、2週連続でジョッキーに乗ってもらって、ようやく仕上がった感じでした。
さらにこの馬は当初、菊花賞(G1)3着や3400mのダイヤモンドS(G3)勝ちがあるように、ステイヤー路線を歩んでいたこともあって、陣営は『2000mは本質的に短い』と考えているようです。
それでも天皇賞・秋では、勝ったアーモンドアイを超える上がり最速の33.7秒の末脚で4着。友道調教師も『正直あそこまでやれると思っていなかった』と舌を巻いていましたよ。出走5頭すべての馬に期待しているのは当然ですが、その中でも『勢いならNo.1』と期待されているのがユーキャンスマイルのようです」(競馬記者)
2000mが短いユーキャンスマイルにとって、今回の400mの距離延長は大歓迎に違いない。しかし、ならば何故、今夏に前走天皇賞・春(G1)から1200m距離を短縮してまで2000mの新潟記念(G3)を使ったのだろうか。
「もちろん、天皇賞・秋に向けて2000mを使っておきたかったという意図はありますが、それ以上に陣営が重視していたのが左回りコース。天皇賞・秋を使おうと考えたのも、そのため(左回り)でしょうし、左回りのステップレースといえば、距離が短すぎる毎日王冠(G2、1800m)と、この新潟記念くらいしかないんですよね」(同)
確かに、友道調教師も『スポーツ報知』のインタビューに「4コーナーから直線に向いた時のスピードが(右回りに比べると)全然違う」と答えている。G1実績は右回りの菊花賞の3着が最高だが、ユーキャンスマイルは現役屈指のサウスポーのようだ。
待望のG1制覇へ――。ジャパンCの東京2400mは、本馬にとって生涯最高の舞台となりそうだ。