武豊JRA「超高速馬場」を称賛! ジャパンC(G1)史上初の外国馬出走ゼロも「馬場に文句はない」理由
1981年の創設から、史上初の外国馬出走ゼロに終わった今年のジャパンC(G1)。
その背景には世界有数の厳しさを誇る検疫問題や、米国ブリーダーズC開催と香港国際競走という、すでに世界的地位を確立したビッグイベントに挟まれる開催時期など、様々な問題が挙げられている。
だが、その中でも最も多くの議論が交わされているのが、日本特有の「超高速馬場」だ。
今年のジャパンCこそ重馬場で行われたため、勝ち時計は特に話題を呼ばなかった。だが、昨年アーモンドアイが叩き出した世界レコード2:20.6は、日本だけでなく世界に衝撃を与えた。同年、世界女王エネイブルが勝利した凱旋門賞(G1)は、同じく良馬場の芝2400mで2:29.24。
競馬の約9秒差が、ほぼ「別世界」ということは、熱心な競馬ファンなら誰もが知っていることだ。
わかりやすく述べると、先述した2400mのジャパンCのレコードが2:20.6であることに対して、2500mの有馬記念のレコードが2004年にゼンノロブロイが記録した2:29.5。つまり競馬の9秒差をレースでイメージするなら、ほぼ100mの差があるということだ。
この事実を、凱旋門賞を中心とする欧州の競馬関係者が知れば、果たして日本のジャパンCに出たいと思うだろうか……。識者の間では、こういった背景が「ジャパンCの外国馬ゼロに繋がった」といわれているわけだ。
だが、その一方で実際のレースに携わっている関係者からは、今の日本の馬場に対して前向きな意見も聞かれている。代表的なものは、先日『Number Web』で公開された武豊騎手のコメントだ。