JRA武豊「キタサンブラックこそ本当のスター」。今年フル参戦はスワーヴリチャード1頭、形骸化する「秋古馬三冠」に寂しさ
今年も、天皇賞・秋(G1)から始まる古馬王道路線は、ジャパンC(G1)が終わり、残すは年末のグランプリ有馬記念(G1)のみ。日本の競馬の中心を担う強豪が激突する総決算だ。
しかし、実はJRAが天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念の3競走からなる「秋古馬三冠」を制した馬に対して2億円のボーナスが支給されることを、どれだけの競馬ファンが知っているだろうか。
ご存知の通り、今年は天皇賞・秋をアーモンドアイが勝ち、ジャパンCをスワーヴリチャードが勝ったため「該当馬なし」が確定しているが、そもそもこの3競走すべてに出走する予定なのが、スワーヴリチャードただ1頭という事実は寂しい限りだ。
「2000年に誕生した秋古馬三冠に対するボーナス制度ですが、これまで達成したのは2000年のテイエムオペラオーと、2004年のゼンノロブロイのみ。単純に難易度が高いこともありますが、それ以上に近年は挑戦する馬自体が少なく、形骸化しつつある制度といえるでしょう。
制度そのものを廃止する必要はないと思いますが、この先、受賞馬が現れるのかは疑問ですね」(競馬記者)
使うレースを絞り、1レースに全力投球するスタイルが主流となりつつある昨今。そこにはファンからも賛否両論あるが、一抹の寂しさを示したのが武豊騎手だ。