JRA武豊「警鐘」もジャパンC(G1)の行く末……史上初の外国馬ゼロも「2020年」は良化する事情
2019年、JRA(日本中央競馬会)は1つの決断を下した。
いや、この日本競馬の中心となる組織にそのつもりはなかったとしても、海外の競馬関係者だけではなく、国内の競馬関係者やファンの多くは「日本は、もう外国馬を本気で呼ぶつもりはない」と感じたはずだ。
昨年、第39回を迎えたジャパンC(G1)は史上初となる「外国馬ゼロ」という結果に終わった。
日本最大の国際レース……いや、長年「国際化」を掲げている現在の日本競馬で唯一、辛うじて体裁を保っていたジャパンC。
「世界に通じる馬づくり」を目指し1981年の創設されたものの、39年目にして、その存在意義が失われたということになる。
JRAの横田貞夫国際担当理事は『今回の結果を十分に検証し、今後のジャパンCを盛り上げることができるよう努力してまいりたいと思います』とコメントを発表している。
だが、この言葉を真に受けているファンは少ないと述べざるを得ないだろう。
騎手会長を務める武豊騎手も、日本特有の高速馬場に対して『こういう速い馬場を設定すると、外国馬がジャパンCからますます遠のいてしまうという側面もきっとある』と警鐘を鳴らしていたが、残念ながら現実のものとなってしまった。
では、2020年もジャパンCは「外国馬ゼロ」を繰り返してしまうのだろうか? 競馬の国際事情に精通した関係者は「その可能性は低い」という。
「その可能性は低いと思いますよ。今回、外国馬が来なかったことでJRAに対して批判的な主張をするメディアも少なくなかったですから。JRAにも体裁や意地があるでしょうし、ファンの声も少なからず届いていると思います。有馬記念の後にホープフルSが行われる番組も、今年から改善されましたしね。