JRAデムーロ「棚ぼた」復活も「ちょっとかわいそう」……三浦皇成「落馬負傷」に絡んだ新人騎手の劣悪環境とは
5日、関東競馬の開幕を告げる中山金杯(G3)は、2番人気のトリオンフ(セン6歳、栗東・須貝尚介厩舎)が優勝。急遽の乗り替わりとなったM.デムーロ騎手は、久々のJRA重賞制覇となった。
2020年は「ミルコ復活」の年となるのか。勝利騎手インタビューで「苦しかった、大変だった」と本人が漏らした通り、昨年5月のオークス(G1)制覇から重賞勝利が遠ざかっていたデムーロ騎手。
しかし、大井競馬場で行われた昨年最後の東京大賞典(G1)を勝つと、勢いそのままに“幸運”が巡ってきた格好だ。
その一方、思わぬアクシデントで新年を迎えてしまったのが三浦皇成騎手だ。
昨年、自己最多となる102勝を上げ、今年さらなる飛躍が期待されている三浦騎手。しかし、スズロザーナに騎乗した7Rの最後の直線で落馬負傷……以後、騎乗馬はすべて乗り替わりとなり、中山金杯を勝ったトリオンフも、その中の1頭だった。
「デムーロ騎手も勝利騎手インタビューで『三浦、ちょっとかわいそうで頑張ってほしい』と気遣っていましたね。
7Rの最後の直線では、前を走っていたラッキーアドバンスが急に外側へ斜行。そのまま転倒してしまい、直後を走っていた三浦騎手が巻き込まれる形になってしまいました。容体の正式な発表はまだありませんが、一緒に落馬した大塚海渡騎手も含め、少し心配な状況です」(競馬記者)
記者の話によると三浦騎手の前を走り、同時に落馬した大塚騎手は、このレースが2020年の初騎乗だったという。まだ2年目を迎えたばかりの“新人”騎手で、昨年はわずか3勝と大いに苦戦していたようだ。
「今回の落馬事故は、大塚騎手がラッキーアドバンスを御し切れずに、三浦騎手が巻き込まれたという声もあります。
大塚騎手に限らず、今は新人だからといって、すべての騎手が優遇される時代でもなくなりました。その結果、経験を積めない新人騎手が、そのまま埋もれて行ってしまうことも珍しくありません。