【徹底考察】スプリンターズS(G1) ブランボヌール「【血統】に隠されたスプリント3戦3勝の実力の真偽。中山の激流で『天才・武豊』のエスコートは如何に」
≪結論≫
本馬ブランボヌールを始めとした今年のキーンランドCが本番で通用するか否かという問題だが、答えは「可能性は高い」だ。レースのラップや時計の水準は、ウキヨノカゼが勝った昨年はもちろん、過去にストレイトガールやカレンチャンといった後の本番を勝つ馬が出走していた年と比較しても決して劣ってはいない。
特に勝ち馬のブランボヌール、2着シュウジ、4着ソルヴェイグといった3歳勢は王者ビッグアーサーにとっても脅威の存在となりそうだ。
だが、ブランボヌールに関しては【血統診断】で触れたように、1200m戦3戦3勝という実績が極めて高い洋芝適正がもたらしたものである可能性は否めない。無論、ここでも上位を賑わし、一線級のスプリンターとして駆け上がっていく可能性も十分にあるが、逆にここで大敗するようだと、洋芝で走るまでは様子を見た方が良い存在になる可能性もある。
今回は戸崎騎手がウリウリに騎乗するため、武豊騎手とコンビを組む。日本一経験豊富な頼もしい騎手だが、スプリンターズSとの相性は決して良くなく通算2勝と、この大騎手からすれば”控えめ”だ。
それも、その内1勝は新潟開催で挙げたもの。中山開催となると、スプリンターズSがG1昇格を果たした1990年まで遡ることになる。なお、勝ち馬であるビリーヴ、バンブーメモリーは共に1番人気だった。天才が相棒とはいえ、過信は禁物だ。
(監修=下田照雄(栗東担当))