川崎記念(G1)前走大敗ケイティブレイブの巻き返しを後押しする「激走必至のサイン」とは!?
29日(水)に川崎競馬場では交流重賞・第69回川崎記念(G1)が行われる。
昨年のチャンピオンズC(G1)4着でJBCクラシックの覇者、チュウワウィザード(牡5、栗東・大久保龍志厩舎)、4年連続の出走となるケイティブレイブ(牡7、栗東・杉山晴紀厩舎)。ほかにも、過去に川崎記念を勝っているミツバ(牡8、栗東・加用正厩舎)、オールブラッシュ(牡8、大井・藤田輝信厩舎)。名古屋グランプリ(G2)を勝ったデルマルーブル (牡4、美浦・戸田博文厩舎)の勢いも侮れない。
おそらく圧倒的な支持を集めるであろうチュウワウィザードはともかくとして、前走の東京大賞典(G1)で8着に敗れたケイティブレイブの巻き返しがあるかどうか。
東京大賞典の敗退は情状酌量の余地は十分にある。このレースは武豊騎手のアポロテネシーが逃げ、2番手に御神本訓史騎手のケイティブレイブがつけた。ここまでなら想定の範囲内だが、C.ルメール騎手のゴールドドリームが早々と3番手からの競馬をしたことで、逃げ先行馬にとってかなり厳しい流れとなってしまった。
これは前残りを許さないポジション取りを選択したはずのゴールドドリーム自身も、ゴール前では甘くなって、モジアナフレイバーにまで交わされる結果となった。リズムよく走れてこそ、好走する逃げ馬としては終始マークを受け続ける最悪の展開だったことは否めない。
幸い、今回は東京大賞典で先着を許した馬の出走もなければ、強力な同型も不在。最内1番枠を引けた幸運もすんなり先手を取るには後押しとなる。
さらに川崎記念と同馬の相性の良さに注目したい。メンバー中で川崎記念の出走は最多となる4回。初挑戦となった17年5着、18年1着、19年2着。馬券に絡んだ昨年と一昨年の前走東京大賞典経由の出走で今回も同じローテとなるのも好材料だ。
ここ2戦の手綱を取った御神本騎手から森泰斗騎手へとバトンタッチとなるが、御神本騎手同様に腕達者なジョッキーで問題はないだろう。
また、「死んだ種牡馬の子は走る」という競馬界の格言もある。1996年の年度代表馬・サクラローレル(牡29)が24日朝に老衰のため亡くなったが、母父にサクラローレルの名前があるのはケイティブレイブにとってはちょっとしたロマンではないだろうか。
この格言の信憑性はともかくとして、過去にはサクラバクシンオーが死んだ約1週間後、同産駒のグランプリボスがNHKマイルC(G1)を勝ち、フジキセキが死んだ翌日の大井・東京大賞典(G1)では母父フジキセキのサウンドトゥルーが勝つなど、サイン派には面白いかもしれない。
水曜の天気も下り坂の予報が出ており、西日の影響も小さそうで巻き返しの準備は整った。