JRAシルクロードS(G3)「兄インディチャンプ」良血アウィルアウェイに本格化気配!? 晩成ジャスタウェイ産駒の「爆発力」に期待
昨年11月の京阪杯(G3、4着)以来の実戦となる。川田将雅騎手との2度目のコンビに注目している人も多いはずだ。
アウィルアウェイはジャスタウェイの初年度産駒である。初年度から220頭に種付けするなど、人気を集めたジャスタウェイ。だが、現時点で産駒のJRA重賞勝利は昨年のチャレンジC(G3)を制したロードマイウェイ1頭のみと、やや物足りない状況が続いている。
2018年のホープフルS(G1)で2着だったアドマイヤジャスタや、昨年の皐月賞(G1)で2着、日本ダービー(G1)で3着、菊花賞(G1)で3着に入ったヴェロックスといった産駒もいるだけに、「期待外れ」と言ってしまうのは酷かもしれない。
昨年もJRAでは産駒全体で68勝を挙げている。「外れ」とは言い難いが、「ブレイクしている」というレベルには達していないというのが、これまでデビューしたジャスタウェイ産駒の現状ではないだろうか。
しかし、ジャスタウェイ自身が天皇賞(秋)(G1)を制し、G1馬の仲間入りを果たしたのは4歳の秋だった。
ロンジンワールドベストホースランキングで、日本調教馬としては初めてとなる単独1位の座に輝くきっかけとなった、ドバイデューティーフリー(G1、現ドバイターフ)での勝利は5歳時の出来事である。
3歳時にはNHKマイルカップ(G1)で6着、日本ダービーで11着という戦績だったことを考えると、晩成型と判断するのが正しいのかもしれない。
ロードマイウェイのチャレンジC勝利もクラシックシーズンが終わった3歳11月末のことだった。産駒が本格化するのは、古馬になってからの可能性もある。明け4歳となったアウィルアウェイも同様に期待できるというわけだ。
前走・京阪杯でのアウィルアウェイは、故障したファンタジストの影響を受け、騎乗していた北村友一騎手が手綱を引かざるを得ない場面があった。
6ハロン戦でのこの不利は致命的で、むしろ最後の直線で4着まで追い上げた点を評価すべきではないだろうか。スムーズにレースを進めることができれば、更に上位を狙うことも可能だったかもしれない。
その点でも今回のアウィルアウェイは軽視できない1頭となる可能性がある。ジャスタウェイ産駒2頭目の重賞勝ち馬は、このアウィルアウェイになるのかもしれない。
アウィルアウェイの半兄インティチャンプは昨年の安田記念(G1)とマイルチャンピオンシップ(G1)を勝利している。母系からも注目の存在であると言っていい。
果たして、このシルクロードSでアウィルアウェイの素質が開花するのか? その戦いぶりを見守りたい。