JRA「大不振」田辺裕信騎手、復活間近!? 東京新聞杯(G3)「2億円馬」サトノアーサーで逆転狙う
9日(日)に東京競馬場で行われる東京新聞杯(G3)。
昨年の覇者インディチャンプはその後、安田記念(G1)、マイルCS(G1)という春秋のマイルG1タイトルを獲得する活躍を見せた。冬場のG3戦だが、目が離せない一戦と言っていいだろう。今年もインディチャンプ級の大物は出現するのだろうか?
登録馬の中に、デビュー前から注目を集めていた「大物」がいる。サトノアーサー(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)である。2015年のセレクトセールで2億円を超える価格で落札され、早くから注目を集めていた馬だ。
4歳馬だった2018年にエプソムカップ(G3)でようやく重賞初勝利を挙げ、「ようやく素質開花か?」と期待を集めたが、次走の毎日王冠(G2)で6着に敗れた際に故障が見つかり、休養に。昨年9月のポートアイランドSまで復帰に時間を要してしまった。
このポートアイランドSで2着に入り、長期休養明けだったことから能力の高さが再評価される形となった。しかし、続くキャピタルSでは単勝オッズ3.4倍で6着に敗れ、2番人気の評価を裏切ってしまう。
このキャピタルSでの敗戦について、記者は「長期休養明け2戦目で、まだ本調子ではなかったのでは?当時は不良馬場だったけど、道悪が原因ではないと思うよ。エプソムカップを勝った時も道悪だったのだから」と語る。
当時、手綱を取ったC.ルメール騎手も「直線では出応え良く伸びていたけど、最後は疲れてしまった」とコメントし、原因は馬場ではなく、状態面に問題があったと判断している。
サトノアーサーはそのキャピタルS以来の出走となる。長期休養明け3戦目となる今回が狙い頃なのかもしれない。『netkeiba.com』の予想単勝オッズでは8.1倍で5番人気。馬券としての妙味もありそうだ。前述した記者は今回のサトノアーサーについて、「キャピタルSの結果だけで見限らない方がいい。但し、今回のヤネはどうなのか?」と語る。
今回は田辺裕信騎手と初めてのコンビを組む。G1でも実績のある田辺騎手だが、今年はまだ3勝と出遅れ気味だ。特に先週末の1日(土)・2日(日)はいずれも東京競馬場でそれぞれ6鞍ずつ騎乗したが、2着が一度あっただけで、残りは全て馬券圏外という結果に終わった。スランプと考えていいかもしれない。
果たして、サトノアーサーはこの流れの悪い鞍上と共に馬群に沈むのか? それとも田辺騎手はこのサトノアーサーで勝利して、スランプ脱出のきっかけを掴むことができるのか?
後者ならサトノアーサーに昨年のインディチャンプと同様の期待をすることもできそうだ。全ては田辺騎手次第と言えるかもしれない。