JRA北村宏司騎手「油断騎乗疑惑」に一時非難轟々!? ゴール前追わなかった“ファインプレー”の理由

 8日、東京競馬場で行われた春菜賞(1勝クラス)で、ちょっとしたアクシデントがあった。

 クラシック出走を占う、この3歳牝馬限定戦を制したのは2番人気のビッククインバイオ。2着に4番人気クリノプレミアム、3着には10番人気のバトルカグヤが逃げ粘る波乱の決着となったが、レース後最も話題を呼んだのは4着に敗れたダイワクンナナだった。

油断騎乗じゃないの――?」

 レース直後から、ネット上を中心に疑問の声に晒されたのはダイワクンナナの鞍上・北村宏司騎手だ。

 最後の直線、中団から手応え十分に前を捉えに行っていたダイワクンナナ。激しいアクションを繰り返す北村宏騎手から何度もムチが飛び、人馬一体となって上位進出を目指していた。

 残り200mを切ったところで「勝つのは難しくとも馬券圏内なら……」という位置にいたダイワクンナナと北村宏騎手。だがその直後、北村宏騎手のアクションがピタリと止まり、手綱を引くような格好でゴール。結果は3着とクビ差の4着だった。

 このレースを5番人気で迎えていたダイワクンナナ。本馬の馬券を買っていたファンからすれば「北村宏騎手が最後まで追っていれば――」と考えるのは当然だろう。

 それだけにレース直後、ネット上を中心に「油断騎乗じゃないの?」「ちゃんと最後まで追ってくれ!」など、北村宏騎手の騎乗を疑問視する声が殺到……しかし、これには明確な理由があったようだ。

「どうやらダイワクンナナは、“あの時”に跛行してしまったようです。レース後、JRAの公式ホームページにも『これは同馬が競走中に疾病(左前肢跛行)を発症したためでした』との記載がありました。惜しいレースでしたが、北村騎手が手を止めたのも仕方ないですね。

2008年の有馬記念などG1を4勝し、最強牝馬の1頭に数えられるダイワスカーレットの産駒だけにファンの多い馬。馬券を買っていた人は残念ですが『無事これ名馬』ですから」(競馬記者)

 レース後、「前半は良い所につけましたが、馬場が硬いので、最後は突っ張って走っていました」と悔しそうに語った北村宏騎手。だが、目の前の結果よりもパートナーの安全を優先した“ファインプレー”は、称賛されても非難されることはないはずだ。

 事実を知ったファンも「ケガしてたのか!」「これは仕方ない」など、多くの人が納得した様子。今回は残念な結果だったが、ダイワクンナナと北村宏騎手の復活劇に期待したい。

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