JRA「武豊×マイラプソディ」不安要素は1つだけ!? 共同通信杯(G3)サートゥルナーリアの轍は踏みたくない!?
16日(日)に東京競馬場で共同通信杯(G3)が開催される。過去10年で、勝ち馬からG1馬5頭を輩出する出世レースだ。3歳世代の注目馬・マイラプソディ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)が始動戦を迎える。朝日杯FS勝ち馬「サリオス」、ホープフルS勝ち馬「コントレイル」と並んで、「3強」と評されている。
マイラプソディは昨年7月の中京・芝2000mの新馬戦でデビュー。直線できっちり先行馬をとらえ勝利した。その後、野路菊S(OP)で5馬身差の圧勝、京都2歳S(G3)で2馬身差の勝利と連勝を飾った。レース内容はどのレースも一杯に追っておらず、いまだに能力値は未知数の存在だ。
共同通信杯のほかの出走予定馬で、無敗馬は新馬戦の1勝馬のみ。無傷の3連勝で、さらに重賞勝ちのあるマイラプソディは、ここではひとつ抜けた存在になる。
馬主は武豊騎手の熱狂的なファンで知られるキーファーズだ。同馬主は先日、現役の欧州G1馬・ジャパンの共同所有を発表。「武豊騎手と凱旋門賞へ」と公言し話題となっている。そして、マイラプソディの鞍上は、当然「天才」武豊騎手である。
またキーファーズへうれしいJRA初の重賞勝ちをプレゼントしたのは、マイラプソディと武豊騎手のコンビである。
武豊騎手は先週も3勝を挙げ、リーディング3位(O.マーフィー騎手を除けば、実質2位)の22勝と絶好調だ。同騎手自身、昨年ワールドプレミアで菊花賞を制し、キズナの日本ダービー以来6年ぶりのクラシック勝利となった。
武豊騎手は、かつて「日本ダービー連覇」、「同年クラシック3冠達成」を成し遂げている。令和の時代にクラシックで大暴れすることを、楽しみにしているファンも多いのではないだろうか。マイラプソディは久々にそんな予感をさせる1頭だ。
まさに盤石のコンビであるが、ひとつだけ「不安材料」がある。
「マイラプソディはメンバー唯一の重賞勝ち、デビュー戦で左回りを経験している。ここでは間違いなく抜けた存在になり、クラシックに向けて負けられない1戦だ。
あえて不安要素を挙げるとすれば、初の関東遠征ということぐらいだろう。昨年、サートゥルナーリアが日本ダービー(G1)で初の東京コースを走った。圧倒的1番人気ながらも、まさかの敗北。このことからも、安心はしきれない」(競馬記者)
今年に入り、3歳重賞は1番人気馬が4連敗中。先日のきさらぎ賞でも、単勝1.5倍のアルジャンナが3着に沈んでいる。
この悪い流れを断ち切り、マイラプソディにとって共同通信杯は「通過点」に過ぎないことを証明できるか注目したい。