JRA京都記念(G2)「雨の鬼」アメリカズカップ急浮上! 「土曜より日曜の方が馬場も悪くなりそう」陣営も“道悪狙い”徹底

 16日(日)に開催される京都記念(G2)は、昨年のジャパンC(G1)で2着だったカレンブーケドール、秋華賞馬クロノジェネシスの4度目の直接対決に注目が集まっている。

 2頭が火花を散らすと見られているが、予報ではこれから週末にかけて京都の天気が崩れるという。そのため道悪での開催も予想されるが、この条件が加わると一気に期待感が増す1頭がいる。

 それが、アメリカズカップ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)だ。

 アメリカズカップは3歳時にきさらぎ賞(G3)を勝利したものの、その後は重賞に縁がない。それどころか最後に勝利をあげたのは、約2年半前のカシオペアS(OP)だ。昨年はOPクラスを中心に出走するも、馬券圏内にすら入ることができなかった。

 期待薄な存在だが、過去の2勝が重要だ。重馬場で行われたきさらぎ賞では、当時将来を嘱望されていたサトノアーサーを抑えて勝利し、不良馬場の中での開催となったカシオペアSでは後続に3馬身半差をつけて優勝している。雨が続き、当日の馬場が荒れる可能性が高くなるほど、取捨選択が難しくなるだろう。

 このことは管理する音無師も意識しているようだ。もともとアメリカズカップは土曜日の洛陽S(L)と、日曜の京都記念のふたつに登録していた。2強が出走する京都記念よりも洛陽Sのほうが上位進出する可能性が高いとも思われたが、「スポニチ」の取材に『土曜より日曜の方が馬場も悪くなりそうやからな』と、重賞への挑戦理由を明かしている。

「ただ有力視されているカレンブーケドールが重馬場でのジャパンカップで2着に入り、クロノジェネシスも稍重の中で行われた秋華賞を勝った経験があります。そのため、音無師も『水が浮くぐらいの馬場じゃないと駄目』というほど、馬場が荒れることを歓迎しているようですね。

 それほど不良馬場になれば、道悪功者アメリカズカップにもチャンスが生まれるはず。さらに大外枠を引き当てて、比較的走りやすいルートをとることができれば、ジャイアントキリングもありえますよ」(競馬誌ライター)

『netkeiba.com』の予想単勝オッズで、アメリカズカップは61.2倍で8番人気。穴党ファンにとってはさぞ魅力的に映ることだろう。雨中決戦となりそうな京都記念を、アメリカズカップは制することができるだろうか?

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