JRA京都記念(G2)クロノジェネシスに朗報!? 2020年「54連敗」主戦・北村友一騎手ようやく初勝利
今年、ここまで54連敗で未勝利とスランプだった北村友一騎手が、土曜京都11R洛陽S(OP)で待望の初勝利をあげ、長かった連敗のトンネルからようやく抜け出した。
その胸中はどうだっただろうか。
おそらく2020年序盤は「こんなはずではなかった……」の想いに尽きるだろう。
1月に勝てなかったことが話題になったタイミングで、自身の不注意騎乗が原因で1月25日 (土)から2月2日(日)まで9日間の騎乗停止に。復帰後も8日の土曜、9日の日曜と勝利をあげることはできなかった。
騎乗馬の質も決して悪くなく、48鞍のうち3番人気以内の騎乗は計20鞍。一度も勝てなかった一方で、2着は7回と勝負弱さが目立っていたのも事実だ。
この日の京都もそれまで6鞍に騎乗して6連敗。9R宇治川特別(2勝クラス)はハナ差の2着に敗れるなど運もなかった。
待望の初勝利を手に入れたのは、ヴァルディゼールに騎乗したメインレース・洛陽Sだった。先行集団後ろの6番手につけると、先に抜け出した川田将雅騎手のカリビアンゴールドに1馬身の差をつけてゴール。
ヴァルディゼールは前走カシオペアSを13着と惨敗。約3か月半の休み明けはプラス16キロ。その影響もあってか、勝負所での反応に鈍さを見せたものの、見事にシンザン記念(G3)勝ちの実力を証明した。
このときコンビを組んでいたのも北村友騎手である。カシオペアSではA.シュタルケ騎手が騎乗していたが、コンビ再結成で即勝利となった。
昨年は1番人気ダノンスマッシュで挑んだ高松宮記念(G1)を4着と敗れたが、9番人気アルアインで大阪杯(G1)を勝ってG1初優勝すると、後半は秋華賞(G1)を4番人気クロノジェネシス、阪神JF(G1)でも4番人気レシステンシアで勝利。
これまで大レースと無縁だった騎手が、G1初勝利どころか1年で3勝を決める快進撃を見せた。
それだけに北村友騎手としては、さらなる高みを目指すためにも今年に懸ける意気込みはかなりのものではなかったか。
この1勝はただの1勝以上に重みのある勝利となったに違いない。
今年は京都金杯(G3)、東海S(G2)、きさらぎ賞(G3)で重賞を3勝して最多勝と絶好調の松山弘平騎手のブレイクが予想されており、新たなライバルも登場している。
北村友騎手にとっては一発屋で終わらないためにもさらなるアピールが必要だ。
初勝利をあげたことで、気持ちにもゆとりができるだろう。
まずは、秋華賞を勝った相棒クロノジェネシスと挑む日曜の京都記念(G2)でこのまま重賞も初勝利といきたいところである。