JRA「穴太郎」野中悠太郎に重賞初勝利の大チャンス!? 藤田菜七子の兄弟子がダイヤモンドS(G3)で勝負駆け
以前『グリーンチャンネル』で紹介され、話題となった応援幕がある。「野中穴太郎」と書かれている。穴党ファンならお分かりだろう。「野中穴太郎」とは、野中悠太郎騎手のことを意味している。
野中騎手は2015年のデビュー。今年で6年目、23歳の若手騎手だ。美浦・根本康広厩舎の所属で、同厩舎所属の丸山元気騎手は兄弟子に、藤田菜七子騎手は妹弟子にあたる。
昨年、JRAでは25勝を挙げているが、4勝を単勝6番人気以下の馬で挙げている。特筆すべきは、11番人気の馬で3勝を挙げている点である。昨年7月に単勝118.7倍の11番人気馬で勝利。単勝万馬券出現の立役者となり、多くのファンを驚かせた。
そんな「穴太郎」こと野中騎手に重賞初勝利のチャンスが巡ってきた。22日(土)のダイヤモンドS(G3)で、野中騎手はオセアグレイト(牡4歳、美浦・菊川正達厩舎)に騎乗する。『netkeiba.com』の予想単勝オッズは7.2倍で4番人気となっている。「穴太郎」としては人気になりすぎている感が否めないが、チャンスは十分にあると考えていい。
野中騎手は未勝利クラスだった頃からオセアグレイトの手綱を取り続けている。これまで挙げた4勝は全て野中騎手の騎乗によるものだ。前走は1月の迎春S(3勝クラス)で1着。レース後、野中騎手は「競馬がすごく上手です。以前と比べると、馬がスパッと切れるようになっている」とコメント。まだ4歳だけに、成長力もあるのだろう。昇級戦でも軽視できない可能性がある。
オセアグレイトが軽視できない理由は、オルフェーヴル産駒だという点にもある。昨年、オルフェーヴル産駒は2500m以上の距離で【4・1・3・13】で、勝率19.0%、連対率23.8%、3着内率38.1%をマーク。勝率、連対率、3着内率はいずれも2400m以下のレースによる数字より高くなっている。長距離戦では信頼度がアップするのだ。
野中騎手も昨年は2500m以上の距離で【2・0・1・1】と、馬券にならなかったのは一度だけだった。長距離戦に強い騎手と言えるかもしれない。血統だけではなく、騎手も3400m戦はプラス材料と言えるに違いない。
果たして、野中騎手はこのオセアグレイトとのコンビで初めての重賞勝利を手にすることができるだろうか? 但し重賞を勝つことによって、有力馬での騎乗が増え、「穴太郎」とは呼べなくなってしまう可能性はあるが・・・・。