JRA弥生賞(G2)武豊サトノフラッグ「ディープインパクト記念」初重賞も問題なし! マーフィー「トップクラスの馬、ダービー狙える」

 8日、日曜中山では、昨年急逝した稀代の名馬ディープインパクトの功績を称えた「弥生賞ディープインパクト記念(G2)」が行われる。同馬が初勝利をあげた重賞にちなんで改称され、令和初の馬名冠レースの誕生となった。

 偉大な父の名を冠するレースにディープ産駒サトノフラッグ(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)が参戦する。今年の出走馬で同産駒はこの馬のみ。2017年の当歳セレクトセールでは1億6500万円の期待馬で、母バラダセールはアルゼンチンの牝馬チャンピオンという良血である。

 今回が初の重賞挑戦となるが、そのポテンシャルの高さは名手の折り紙付きだ。ここ2走で手綱を取ったO.マーフィー騎手が短期免許の終了とともに帰国したが、「将来には楽しみしかない。この馬の目標はダービー」と絶賛したほどだった。

 サトノフラッグで2戦2勝だったマーフィー騎手が、短期免許の期間を終えて帰国したものの、父の背中を知る武豊騎手が騎乗するのは頼もしい。

「いい勝負ができると思っていますよ。そして、今回はディープインパクトの主戦が乗ってくれるしね」と国枝調教師は自信を持って送り出す。

 また、ディープインパクト産駒は過去10年、弥生賞を5勝と非常に好相性のレースでもある。最初の勝利は2013年のカミノタサハラで、奇しくも国枝厩舎の馬だった。さらには16年マカヒキ、17年カデナ、18年ダノンプレミアム、19年メイショウテンゲンと現在4連勝中だ。サトノフラッグもこの勢いで5連勝を目指したい。

 昨年10月のデビュー戦こそ戸崎圭太騎手とのコンビで6着に敗れたが、2戦目、前走とどちらもマーフィー騎手で完勝した。「初戦を使ってから反応が良くなった」と国枝師が振り返ったように、実戦を経験したことで一変したのは父譲りの学習能力の高さだろう。

 4日の最終追い切りは美浦・坂路で併せ、4ハロン51秒3-12秒2をマーク。併走馬に楽な手応えで並びかけてフィニッシュした。1週前の28日にも併せ馬を行っており、当週は息を整える程度で十分という判断だ。

 追い切りを見届けた国枝師は「もともと筋肉質で大きな馬だが、少し締まってきたようだ。成長を見せているね」と納得の表情だった。

 偉大な父の名を冠するデイ―プインパクト記念を勝って、クラシックの主役へ。ダービーを目指すためにもここは落とせないだろう。

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