JRA日経賞(G2)注目のモズベッロ「斤量増」もデータからは問題なし!?

 28日(土)に中山競馬場で行われる日経賞(G2)には15頭が登録しているが、前走で重賞を勝って駒を進めてきたのはモズベッロ(牡4歳、栗東・森田直行厩舎)だけ。その点が評価されているのか、モズベッロは『netkeiba.com』の予想単勝オッズでは5.0倍で3番人気となっている。

 モズベッロが勝利した前走の日経新春杯(G2)はハンデ戦で、同馬は52キロで出走していた。今回は別定戦で斤量は4キロ増えて56キロとなる。当時は自己条件(3勝クラス)でも出走可能な中での格上挑戦で、その為にハンデも恵まれていた。この点を不安視するファンも多いに違いない。

 だが、こうした不安に対し「斤量増は全く問題ない」と語る記者がいる。

「近10年の日経賞で、前走から斤量が減っていた馬は【2・3・1・26】で、前走と斤量が同じだった馬は【2・5・7・44】。それに対し、前走から斤量が増えていた馬は【6・2・2・32】だよ。斤量増になった馬の方が活躍しているよ。モズベッロの斤量増も全く心配ないよ」

 更にこんなデータもある。近10年の日経賞勝ち馬のうち、前走が日経新春杯だった馬は3頭いる。他では有馬記念(G1)が2頭、京都記念(G2)、AJCC(G2)、ジャパンC(G1)、ダイヤモンドS(G3)、松籟S(旧1600万下)が各1頭だから、日経新春杯から日経賞は王道のローテーションと言えるかもしれない。

 昨年の勝ち馬メイショウテッコンも、前走は日経新春杯だった。当時、メイショウテッコンは4歳だった。モズベッロも4歳馬である。近10年の勝ち馬10頭中、4歳馬は5頭で最も多い。年齢という視点で見ても、モズベッロには有利なデータが揃っている。

 モズベッロは前走に引き続き、池添謙一騎手が手綱を取る。日経新春杯のレース後、池添騎手は「強かったです。追い出してからいい脚を使ってくれました」とコメントしている。モズベッロのストロングポイントもしっかりと把握しているようだ。

 この中間も順調で、24日(火)までに栗東の坂路とCWで4本の時計を出している。18日(水)の1週前追い切りは坂路で5F53秒0、ラスト1F12秒7をマーク。日経新春杯当時のコンディションを維持していると考えていいだろう。

 管理する森田直行調教師は『サンケイスポーツ』の取材に「能力はかなりと思っていたが、まだ体に緩さが残る現状。そんな段階で前走、あれだけ走れたのは本当にすごい」と語っている。まだまだ成長途上なのだろう。その成長力で4キロ増という課題も簡単に乗り越えてしまう可能性は十分にありそうだ。

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