JRA武豊G1「2週連続」ぶっちぎり最下位……大阪杯(G1)ロードマイウェイ「トモを捻ってしまって」高松宮記念に続く不運
4日、日曜は大阪杯(G1)が阪神競馬場で行われた。M.デムーロ騎手の2番人気ラッキーライラック(牝5、栗東・松永幹夫厩舎)が快勝し、G1・3勝目を上げた。鞍上のデムーロ騎手は昨年のオークス(G1)をラヴズオンリーユーで優勝して以来のG1勝利となった。
その一方、大阪杯でロードマイウェイに騎乗した武豊騎手には2週続けての不運が襲い掛かった。最終追い切りを行わなかったアイラブテーラーで大差負けの最下位に敗れた先週の高松宮記念(G1)に続き、またしてもブービーから大きく離された最下位の憂き目に遭ってしまった。
高松宮記念のアイラブテーラーの大敗については「走りが全然、本当じゃなかった」と振り返ったが、大阪杯のロードマイウェイには何があったのだろうか。
武豊騎手はレース後のコメントで「スタートを出たと思ったけど、トモ(後肢)をひねってしまって。その後も走りに良さを感じなかった」と能力を十分に発揮することができなかったと振り返った。
スタートしてすぐに隣のサトノソルタスが内へ急激に寄れてロードマイウェイは大きくバランスを崩している。これをきっかけにリズムが悪くなってしまい、後方からの競馬を余儀なくされた結果、見せ場もなく12着と大敗した。
ただ、この日のロードマイウェイは5連勝で昨年のチャレンジC(G3)を勝ったときのような覇気のある走りは鳴りを潜め、道中の追走も終始ぎこちなく映ったのも確かだ。
レースは横山典弘騎手のダノンキングリーが逃げ、前半1000m通過は60秒4とG1としてはスローペースで流れたにもかかわらず、ロードマイウェイの行きっぷりはもうひとつだった。
追走に手間取る間に外から内へ潜り込みを狙ったカデナにも前に割り込まれて最後方からの競馬となり、直線に入ってもスローペースで各馬が33秒-34秒台の上がりを出す中でただ1頭35秒台と精彩を欠いている。
「ロードマイウェイは前走の金鯱賞(G2)でもゲートがうるさくて最後方からのスタートになっていました。大阪杯でも同じような位置からの競馬で大敗ですからね。状態面や精神面で本調子になかった可能性もありそうです。こればかりは武豊騎手も運が悪かったというしかないですね」(競馬記者)
競馬界のレジェンドもまさか2週続けてG1で最下位になるとは想像していなかっただろう。思わぬ不運に見舞われてしまった格好となったが、来週の桜花賞(G1)は新馬戦で手綱を取って以来のコンビとなる2歳女王レシステンシアが待っている。
桜花賞は現役最多となる5勝を誇る武豊騎手の得意なレースでもあるだけに名手の巻き返しに期待したい。