JRA「連対率55%」中山×安田隆行厩舎は相性抜群! NZT (G2)ペールエール復活へ仕上がり万全
ペールエールはダイワメジャー産駒で昨年7月に中京の新馬戦で初勝利を挙げた後、新潟2歳S(G3)で2着、デイリー杯2歳S(G2)で3着と重賞競走でも好走。続く朝日杯FS(G1)でも、単勝オッズ8.8倍で4番人気という支持を集めた。
しかし、その朝日杯FSでは最下位16着と大敗。当時、手綱を取っていたO.マーフィー騎手はレース後、「向正面から3コーナーに入るところで、急に止まるような形となった。何もなければいいのですが」とペールエールの動きを心配するコメントを残している。
その後、栗東トレセン内の診療所で検査した結果、左橈骨遠位端骨折であることが判明。当時、『サンケイスポーツ』の取材に対し、安田隆行調教師は「幸い、(骨折としては)軽度のものでした。手術はしなくていいそうです。しっかりと治して復帰を」と語っている。今回は、その復帰戦となる。
故障が完治して、栗東の坂路で最初に時計を出したのは先月19日(木)。この時を含め、復帰後は坂路とCWで8本の時計を出している。今回からは北村友一騎手が手綱を取るが、その北村友騎手は1日(水)の1週前追い切りと、8日(水)の最終追い切りでも騎乗している。
1日(水)の1週前追い切りはCWで行われ6F81秒2、ラスト1F11秒7をマーク。阪神牝馬S(G2)に出走予定のトロワゼトワルを0秒4差で6Fから追走し、ラスト1Fで併せて0秒2先着している。
そして8日(水)の最終追い切りは坂路で単走追いとなった。5F53秒9、ラスト1F12秒3を馬なりでマークしている。状態は万全と考えていいだろう。
ペールエールを管理する安田隆厩舎には、こんな興味深いデータがある。今年に入ってからのJRAでの全成績は【10・11・24・61】だが、競馬場別に見ると、中山競馬場では【3・2・0・4】で勝率33.3%、連対率55.6%。この数字は他の競馬場よりも高く、2回に1回以上の確率で連対している。
ダイワメジャーという種牡馬にもこんなデータが残っている。今年、JRAでダイワメジャー産駒は25勝を挙げているが、その中で中山では最も多い8勝を挙げている。勝率も10.5%で、10%を上回っているのは中山競馬場だけである。
イギリス発祥の香り高い金色のビールが馬名の由来となっているペールエールは、このニュージーランドTで復活し、祝杯を挙げることができるだろうか。要注目の一戦となりそうだ。