JRA【中山GJ(G1)展望】オジュウチョウサン「5連覇達成」目前!? シングンマイケルらの「ジャイアントキリング」はあるか?
18日(土)には、春の障害王決定戦中山グランドジャンプ(G1)が開催される。
多くのファンの関心は、史上最強ハードラー、オジュウチョウサン(牡9歳、美浦・和田正一郎厩舎)が本レースで前人未到の「5連覇」を達成するか否かだろう。
オジュウチョウサンは昨年の中山グランドジャンプで4連覇を達成後、再度平地戦に挑戦。だが、平地戦2連勝後、有馬記念(G1/9着)に出走した18年とは違い、まず六社S(3勝クラス)で1番人気ながら10着と惨敗。さらにアルゼンチン共和国杯(G2)で12着、マラソンレース・ステイヤーズS(G2)で6着。ほろ苦い結果に終わった。
そして今年、陣営は障害レース専念を明言。阪神スプリングジャンプ(G2)からスタートすることになった。
オジュウチョウサンにとっては、昨年4月の中山グランドジャンプ以来の障害レース。その1戦には最優秀障害馬に選出されたシングンマイケル、昨年の中山大障害(G1)で2着だったブライトクォーツ、さらに障害5戦4勝の新鋭トラストなど豪華なメンバーが集結した。そのため、「絶対王者が敗れるならばこのレース」と考えていた人も多かったはずだ。
だが最後の障害こそ、オジュウチョウサン、トラスト、シングンマイケルら有力馬が揃って飛越したものの、その直後にオジュウチョウサンがスパート。目覚ましい伸びを見せて、後続を突き放し勝利。従来の記録を0秒7更新する4分19秒1のコースレコードを叩き出した。
障害競走(重賞)12連勝中、J・G1を6連勝中、障害競走界 “王朝”を築き上げているオジュウチョウサン。5連覇に向けて死角はナシか。
シングンマイケル(セ6歳、美浦・大江原哲厩舎)は、絶対王者にどこまで食い下がれるか。
昨年、中山大障害(G1)などを制した功績が認められ、オジュウチョウサンに替わって最優秀障害馬に選出されたシングンマイケル。前走の阪神スプリングJでは打倒・絶対王者の最右翼と考えられていた。
だが、道中こそキレイな飛越を見せ、オジュウチョウサンをきっちりマークしたが、最後のスパートについていけず、9馬身差をつけられて完敗を喫した。
鞍上の金子光希騎手は「伸びてきてはいますが(相手は)強いですね。さすが絶対王者です」とライバルを称賛し、「満を持していましたが、見えない壁があるようです。それでも立派な内容でした」と前を向いた。
現時点ではシングンマイケルが絶対王者に一番近い存在だ。前走は真正面から対峙し、完敗を喫したが、今回はなにかしらの“策”を講じてくれることを期待したい。