JRAサリオス騎乗D.レーンの元「同居人」が帰国。 予想外の“お土産”で念願の対決はお預けか?
18日からD.レーン騎手が短期免許で騎乗を開始する。身元引受調教師は堀宣行氏、契約馬主は吉田和美氏、免許期間は5月17日までとなる。
昨年、初来日して125戦38勝(うち重賞7勝)の大活躍だったレーン騎手。勝率.304の驚異的な数字を記録した。勝率1割がトップジョッキーの指標とされることを考えれば、いかにすごい記録かわかるだろう。今週末に開催される皐月賞(G1)では、無敗の2歳G1馬サリオスに騎乗予定のため、来日していきなりG1制覇を成し遂げレーン旋風を再び巻き起こすかもしれない。
また14日には、そのレーン騎手の母国であるオーストラリアで武者修行を行っていた富田暁騎手が帰国した。
オーストラリアも競馬開催は続いているが、日本同様に新型コロナウイルスの影響でいつ中止になってもおかしくない状況。そのため、2日に更新された『netkeiba.com』のコラムで「正直、日本に帰るかどうかは、いまだに迷っています。まだやり残したことがたくさんあると思う自分もいて、本当に複雑です」と富田騎手は明かしていた。そして、無念の帰国となったようだ。
実は富田騎手、オーストラリアに滞在中はレーン騎手の自宅に「ホームステイ」していた経歴を持っている。今回、かつて生活をともにしたレーン騎手を追いかける形での帰国となったのだ。
そんな2人の日本での競演が楽しみだが、残念ながら今年は実現しないかもしれない。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、富田騎手は帰国した翌日の15日から28日までの2週間は自宅待機となる。これは通常の措置であるが、騎乗できない期間はこれだけではない。
4日にオーストラリアのレースで斜行により、9日から29日までの騎乗停止処分と受けた。これに加えて8日に再度斜行により、30日から5月20日までの騎乗停止期間が加わってしまったのだ。思いもよらぬ“お土産”を携えての帰国である。
これを受けてJRAは5月20日までの期間、富田騎手の中央競馬での騎乗を停止することを発表した。となると、レーン騎手の短期免許期間は5月17日までのため、同じレースで騎乗することはなくなってしまう。レーン騎手にオーストラリアでの成長を見せつけるせっかくの機会はお預けだ。
だが、諦めるのはまだ早いかもしれない。昨年のレーン騎手の短期免許期間は4月27日から6月25日までの約2か月だった。対して、今年は約1か月と短期免許期間が短いため期間延長もあるかもしれない。そうなれば競演も十分にあり得るだろう。
果たしてオーストラリアのルームメイト対決が日本で実現するのは、今年かそれとも来年以降になるのか。実現する日を楽しみにしたい。