JRA 藤沢和雄調教師が語った熱き思い。フローラS(G2)レッドルレーヴの血の結集「キングカメハメハ×ディープインパクト×エアグルーヴ」
「レッドルレーヴは、育成されていたノーザンファームにいる頃から、関係者の評価が高かったです。成長は少し遅めでしたが無駄なことはせず、調教にいくと真面目に走り、じつに頭が良いと評判でした。
血筋の良さから、レースに行ってもクレバーで非凡な才能を発揮していました。2着でしたが新馬戦でもスローに対応して引っ掛からず、直線で前が壁となっても騎手の指示に俊敏に方向を切り替えてみせ、最速上がりで追い込んでいましたね。
勝ったフィリオアレグロとは位置取りの差で、力負けではないと思います。その馬も後に共同通信杯3着ですから、レッドルレーヴの力は、かなりのものだと思いますよ」(同)
頭の良さだけではなく、レースで怯まぬレッドルレーヴの根性も特筆すべき点だ。
初勝利を挙げた未勝利戦。4コーナーで、一瞬2頭の間に挟まれる不利があったが物ともせず。2着だった初重賞のフラワーC(G3)でも、4コーナー手前で上がって行く途中、他馬に寄られて2、3回馬体を当てているが、レッドルレーヴは全く動じなかった。
「レッドルレーヴはフラワーC後、ダメージもほぼなく、そのまま在厩調整でした。最終追い切りは22日に美浦坂路で行われ、3歳未勝利のセルフィーと3馬身追走する形で併せました。
馬なりではあるものの軽快なフットワークで追いつきそのまま併入。タイムは4F54秒3―39秒8―12秒6。藤沢和調教師は、仕上がり具合に満足そうでしたね。あまり強く追わなかったのは、中山で2戦使って間もないからですが、仕上がりは良いですよ」(同)
レッドルレーヴの能力の高さ、動きの良さに、自信を深めている藤沢和調教師。このフローラSを制してオークスへ。ダイナカール、エアグルーヴとつながる樫の血を味方にして、「近代競馬の血の結集」の強さを証明するつもりである。