JRA川田将雅「まるでキセキ」の繰り返し!? かきつばた記念(G3)出遅れ、追い上げ、失速……2番人気で惨敗
暦の上ではゴールデンウィークに突入しているが、STAY HOME週間ということで全く浮かれた雰囲気はない。自粛疲れという言葉がよく耳に入り、多くの人がストレスを抱えているように感じられる。そんな中、自宅で楽しめる娯楽という点で、競馬はストレス解消の糸口として一役買っているのではないだろうか。
そして、この恩恵を最も受けているのが、地方競馬なのかもしれない。
4月29日に大井競馬場で行われた羽田盃(S1)の売上は7億6347万4500円を記録し、前年比131.7%の大躍進だった。またほかの地方競馬も軒並み好調な売上を記録している。これは自宅で楽しめる娯楽として、例年より多くの人が馬券購入しているためだろう。また開催が土日のみの中央競馬に対して、毎日開催という点が地方競馬の強みである。
4日、天皇賞・春(G1)の熱気冷めやらぬ中、今注目を集めている地方競馬では、名古屋競馬場でかきつばた記念(G3)が開催された。結果は1番人気ラプタスが3馬身差の圧勝。1、3、5番人気の順で決着となり、日曜日の負けを取り返そうと意気込んでいたファンには、やや物足りない結果だったかもしれない。
だが、そんな“順当決着”のなか、2番人気に支持された川田将雅騎手のアディラート(牡6歳、栗東・須貝尚介厩舎)は、期待を応えられず7着に沈んだ。
飛び上がるようなスタートで大きく出遅れたアディラート。川田騎手は手綱をしごいて、外を回しながら位置取りをあげていく。4コーナーでは5番手まで押し上げたが、最後の直線では力尽き失速してしまった。
「この日は良い所がなかったですね……。川田騎手のレースぶりは、どこか阪神大賞典(G2)で7着のキセキを見ているようでした。スタートで遅れ、道中押し上げて、最後は失速。キセキの場合、自ら暴走したという点が違いますが……。
川田騎手はJRA重賞で9連敗中と不振が続いています。連敗のきっかけとなったのが金鯱賞(G2)のロードマイウェイで、ゲートの出が悪かったことが敗因でした。その翌週はキセキがゲートを出ようとしませんでした。何か呪われているようですね」(競馬記者)
実際に川田騎手は金鯱賞以降の重賞9鞍で、1番人気に3回、2番人気に2回、3番人気に2回とほとんど上位人気馬に騎乗している。だが、最高着順は5着と全く結果が出ていないのだ。
しかし、その一方、リーディング争いでは今年72勝を挙げトップを走っている。いかに重賞で結果が出ていないかよく分かるだろう。
「天皇賞・春では、なかなか実力を発揮しきれないエタリオウに“荒治療”として、しっかり追える“剛”の川田騎手に白羽の矢が立ちました。しかし、効果は見られず10着に惨敗。
結果的に、負の連鎖のコンビとなってしまいましたね。もしかしたら、今の川田騎手にも“荒治療”が必要なのかもしれませんね……」(同)
不振とは言え、リーディングトップで勝率.316と驚異的な数字を誇る川田騎手。きっとなにかきっかけをつかめば、重賞でも好調に転じるはずだ。
残念ながら、かきつばた記念はそのきっかけとはならなかった。だが、今週末の京都新聞杯(G2)では上位人気が予想されるファルコニアの騎乗を予定している。ここをきっかけに重賞でも川田騎手の“らしい”騎乗を期待したいところだ。