JRA矢作師「コントレイルを負かすのはこの馬」NHKマイルC(G1)サトノインプレッサ、日本ダービーで「直接対決」も?

 無敗の皐月賞馬コントレイルを出した「矢作芳人」厩舎の勢いは、まだまだ止まらなさそうだ。

 日曜東京メイン・NHKマイルC(G1)にサトノインプレッサ(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)を送り込む。コントレイルに引けを取らない厩舎の期待馬で、無敗のNHKマイルC獲りを狙う。

 昨年10月のデビューから3連勝で毎日杯(G3)を制した。これまでの3戦ともスムーズな競馬をしたわけではない。前走の毎日杯にしても出遅れて最後方まで下がってからの直線一気の競馬だった。

「馬の適性ということに尽きるでしょうね。このレースを狙うような馬だと思っていましたから」と、ここまでは矢作師の描いた青写真通りに結果を出して来た。

 誤算があったのは前走・毎日杯からの調整過程だ。右前脚にソエがあって、中間は放牧に出さず在厩で調整した。そのために皐月賞へ向かうのはやめて、NHKマイルCまで十分に間隔を取った。

 何よりもサトノインプレッサへの信頼の証となるのが矢作師の「自信はありますよ。能力は本当に高い。コントレイルを負かすのは、この馬しかいないんじゃないかと思っています」という強気な言葉だ。

 他陣営でもなく2頭を管理している調教師の口から、すでに無敗の皐月賞馬となったコントレイルが引き合いに出されたということも、サトノインプレッサの能力を高く評価していることの表れだろう。

「これは非常に気になるコメントです。ソエがなければ皐月賞への出走の可能性があったということですから。NHKマイルCを勝てばダービーへの出走もあり得るということです。

 コントレイルを負かすなら、この馬しかいないという言葉も単なるリップサービスではないかもしれませんね。無敗のNHKマイルC馬と無敗の皐月賞馬の対決ともなれば今年のダービーは大いに盛り上がりそうです」(競馬記者)

 前走に続いて手綱を取る武豊騎手も「キャリアも浅く未知の魅力がある。これから伸びていく馬。前走以上の走りができると期待している」と大一番に向けて大きな期待を寄せた。

 初の左回り、長距離輸送、良馬場、外枠などクリアすべき課題は多い。

 だが、矢作師が「夢を持たせてくれる。陣営もわくわくする馬」と評している素質馬だけに、あっさりとクリアしても不思議ではない。

 同厩のライバル・コントレイルとの無敗対決を実現させるためにも、まずはNHKマイルCに全力投球だ。

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