JRAウオッカ7馬身差の圧勝、G1史上最高三連単2070万の大波乱! ヴィクトリアマイル(G1)の歴史を振り返る

 2010年 第5回ブエナビスタ
 横山典弘騎手 松田博資調教師 ノーザンファーム生産

 桜花賞とオークスを制した牝馬2冠馬ブエナビスタが、前年のウオッカを超える単勝1.5倍の支持を集めた。前々走は京都記念(G2)で牡馬相手に快勝、前走のドバイシーマクラシック(G1)で2着に好走した同馬にとって、国内の牝馬相手なら当然の結果と言えよう。レースは4コーナーで12番手、先行抜け出しを図るヒカルアマランサスとの差はかなりのものであったが、11頭をごぼう抜きにして差し切り勝利。2着と同タイムと差はなかったが、圧倒的な強さを見せつけたレースだった。この年の3月に引退したウオッカとの対決が叶わなかったのは残念だった。


 2011年 第6回アパパネ
 蛯名正義騎手 国枝栄調教師 ノーザンファーム生産

 前年の牝馬三冠を達成したアパパネが出走。同馬は阪神JFも勝利しており、ここまでG1レース4勝、ここを勝てば4歳春の時点でG1レース5勝という快挙を成し遂げる一戦だった。しかし単勝1.5倍の1番人気に支持されたのは、前年の覇者で当時最強牝馬のブエナビスタ。レースは早めに抜け出したレディアルバローザにこの2頭が猛然と追い込み、クビ差でアパパネが勝利。レースレコード1分31秒9の時計とともに、ヴィクトリアマイル史上に残る大激戦であった。


 2012年 第7回ホエールキャプチャ
 横山典弘騎手 田中清隆調教師 千代田牧場生産

 阪神JF2着、桜花賞2着、オークス3着、秋華賞3着、エリザベス女王杯4着とG1レースで惜敗が続いていたホエールキャプチャ。久々のコンビとなった横山典弘騎手も「完璧な競馬ができた」と自画自賛、熟練の好騎乗で初のG1制覇を達成。連覇を狙った前年の優勝馬アパパネは1番人気5着に敗退、桜花賞馬マルセリーナは3着に敗退した。


 2013年 第8回ヴィルシーナ
 内田博幸騎手 友道康夫調教師 ノーザンファーム生産

 前年の牝馬三冠とエリザベス女王杯はすべて2着と悔しい競馬が続いていたが、前年の牝馬三冠馬ジェンティルドンナ不在の大舞台で初のG1勝利。オーナーの佐々木主浩氏は元プロ野球選手としてお馴染みで、同馬で初重賞勝利、初G1勝利を達成している。馬名はロシア語で頂点という意味があり、その名を証明する勝利でもあった。


 2014年 第9回ヴィルシーナ
 内田博幸騎手 友道康夫調教師 ノーザンファーム生産

 前年のヴィクトリアマイルを制したものの、その後は6戦連続で7着以下に敗退していたヴィルシーナ。前走の阪神牝馬Sも11着に大敗したこともあり、11番人気と評価を落としていた。レースはスタートから逃げ、最後まで先頭を譲らずまさかの逃げ切り。闘争心を掻き立てる調教を課した厩舎の判断、そして内田博幸騎手の好騎乗で、ウオッカやブエナビスタも成しえなかった連覇を達成。ノーザンファームはこの年の勝利で、社台ファームを超えるヴィクトリアマイル4勝を達成した。

関連記事

競馬最新記事

人気記事ランキング 5:30更新

競馬

総合

重賞レース特集
GJ編集部イチオシ記事
SNS