JRAオークス（G1）D.レーン“ダメ出し”も勝算あり!? ホウオウピースフルが5年前「惜敗」大竹厩舎の悲願達成へ！
24日、東京競馬場で行われるオークス（G1）にブラストワンピースの半妹ホウオウピースフル（牝3歳、美浦・大竹正博厩舎）が出走する。
グランプリホースの妹ということでデビュー時から注目を集め、期待に違わぬ強さで新馬戦、1勝クラスを連勝。しかし、重賞初挑戦となった3戦目のクイーンC（G3）で6着に敗れると、桜花賞（G1）を諦め、オークスに照準を絞った。
オークス出走を懸けて臨んだ前走のフローラS（G2）では、勝ったウインマリリンとタイム差なし（クビ差）の2着に入り、優先出走権を獲得。1分58秒7という走破時計はそれまでのレースレコードを0秒8も上回った。
「フローラSは東京開幕週で高速馬場でしたが、それに対応した走りは素直に評価すべきでしょう。兄のブラストワンピースは有馬記念や札幌記念を勝っているように、小回りコースが得意ですが、妹の方は広い東京競馬場で真価を発揮するタイプだと思います。先週までと同じような高速馬場である程度前目につけられれば、上位に食い込む余地はありますよ」（競馬記者）
気になる天気だが、東京は土曜日まで傘マークが目立っており、高速馬場になるかどうかは微妙な状況だ。デビューから良馬場しか経験しておらず、できれば道悪は避けたいというのが陣営の本音だろう。
その陣営は前走後に気になるコメントを残している。大竹調教師は「ジョッキー（D.レーン騎手）から距離に疑問符がつくと言われた」とホウオウピースフルの長距離適性に対してレーン騎手から“ダメ出し”されたことを明かした。
それでもフローラSと同じコースの百日草特別（1勝クラス）を完勝しており、スピードだけでは通用しない「東京2000m」でしっかり結果を出しているのは心強い限りだ。東京コースで2連対しているのは、登録メンバー25頭の中でホウオウピースフルただ1頭。東京コース未経験の有力馬もいる中、“東京実績”は大きなアドバンテージになるため一発の可能性を秘めている。
大竹調教師にとってクラシック、特にオークスは悲願のタイトルでもある。2015年のオークスにルージュバックを1番人気で出走させたが、ミッキークイーンの強襲に遭い2着に惜敗。同じく大竹調教師が管理するブラストワンピースは、ダービーで2番人気5着、菊花賞は1番人気4着とクラシックでは結果を出せなかった。
レーン騎手の“ダメ出し”にもかかわらず、出走してきたということは2ハロンの延長なら勝算ありと踏んでの参戦だろう。5年前のルージュバックでの悔しさを胸に、2年前に兄が成し遂げられなかったクラシック制覇へ、ホウオウピースフルの激走に期待したい。