JRAオークス(G1)リアアメリアに残された策は「一つ」だけ!? あの馬を「復活」に導いた川田将雅の手綱さばきに期待!
衝撃の“8馬身差”圧勝からまもなく1年。昨年6月1日の新馬戦で他馬を寄せ付けなかったリアアメリア(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)がヒロインの座を懸けてオークス(G1)に出走する。
あの圧勝劇を見た誰しもが、1年後のオークスの舞台でリアアメリアが“主役”を務めると思っていただろう。しかし現実は甘くなかった。ここ2戦は続けて掲示板すら載れず、『netkeiba.com』のオークス予想オッズでは7番人気という完全な“脇役”扱い。
デビュー2戦目のアルテミスS(G3)でも、道中掛かりながら直線一気の末脚が炸裂し快勝したが、その後、出口が見えない暗闇に突入してしまった。
断然1番人気に支持された阪神JF(G1)では後方から直線伸びを欠き6着に敗れ、あえてぶっつけで臨んだ桜花賞(G1)は道悪も響いたのか10着に惨敗。血統的にも4ハロンの距離延長には疑問符が付き、オークスではほぼ忘れられた存在になってしまっている。
2戦連続惨敗から名誉挽回を期すリアアメリア。陣営に秘策はあるのだろうか。
デビューからこれまで追い込み一辺倒の競馬しかしていないリアアメリア。オークスでも後方待機から直線勝負に賭けるとみられる。同じ東京競馬場が舞台だったアルテミスSの末脚を考えればそれはまさに正攻法といえる戦法だろう。しかし今の東京芝コースでは直線一気の競馬で結果を出すことは至難の業だ。
「デビュー2連勝の勝ちっぷりが衝撃的すぎて、ファンもあの末脚をもう一度見たいという思いが強いのは事実でしょう。しかし2戦連続の惨敗を経て、残された策は思い切った脚質転換しかないと思えてしまいます」(競馬記者)
思い切った脚質転換とは、玉砕覚悟で大逃げを打つということだろうか。
「桜花賞で3着に逃げ粘ったスマイルカナがいるので、テンの速さで劣るリアアメリアが逃げることは難しいと思います。枠順にもよりますが、去年のダービーでロジャーバローズが見せたような先行策からの早め抜け出しが理想ではないでしょうか」(同)
今の東京の馬場を考えれば、先行有利なのは間違いない。しかしこれまで後ろから行くことを教えられてきたリアアメリアにとって、先行することは言葉でいうほど簡単ではないはずだ。