JRA平安S(G3)オメガパフューム代打・北村友一「ダート重賞未勝利」の絶望……「重賞21勝」の名手がまさかの“砂”嫌い?
ダート王決定戦・帝王賞(G1)の前哨戦となる平安S(G3)が、今週23日に京都競馬場で行われる。
昨年このレース3着から帝王賞を勝ったオメガパフューム(牡5歳、栗東・安田翔伍厩舎)が、5ヵ月の休養を経てこのレースに戻ってくる。
引退を撤回して現役を続けているゴールドドリーム、オープン入り後、成績安定のスワーヴアラミス、地方2連勝を含む6連勝と勢いに乗るロードレガリスなど、砂巧者たちが集結した。帝王賞2連覇に向け、オメガパフュームにとって、負けられない一戦となろう。
今回の斤量は、昨年と同じトップハンデ59キロである。だが、安田翔伍調教師は「以前は繊細で周囲を気にしながら食べていたのが、今はそういう面が解消されてしっかり食べられるようになった」(日刊スポーツ『極ウマ』より)と語っており、昨年3着だったことからも、逞しくなったオメガパフュームなら、ハンデを克服し去年以上の成績を狙えそうだ。
「5歳になったオメガパフュームは今、中央で足踏み状態が続いています。一昨年は、中央の重賞1勝、交流G1・1勝2着1回という活躍ぶりで、将来を期待されました。
しかし、昨年は地方こそG1・2勝2着1回だったものの、中央では3着1回。3歳の秋に古馬相手に勝ったシリウスS(G3)以降、中央ではG1どころか重賞も勝てていません」(競馬記者)
さらに今回のオメガパフュームに不安を抱かせるのが、代打・北村友一騎手の存在だ。
「前回騎乗したM.デムーロ騎手が日曜のオークス(G1)で騎乗するため、今回は北村友騎手とのコンビとなりました。
北村友騎手といえば、昨年の秋華賞馬クロノジェネシスの主戦騎手として知られ、今年の天皇賞・春(G1)でも11番人気のスティッフェリオで2着するなど、今やG1戦線に欠かせない名手の1人です。
だからこそオメガパフューム陣営も、北村友騎手の手腕に期待して“代打”を依頼したと思うのですが、実は2006年のデビュー以降、約14年間でJRAのダート重賞を勝ったことがないんですよ……。
今年もフェブラリーS(G1)のわずか1戦だけと、乗鞍自体が少ないということもあるんですが、芝重賞21勝に対してダート重賞0勝というのは意外な成績ですね」(競馬記者)
これまで4度の2着があるなど、決してダート重賞制覇のチャンスがなかったわけではない北村友騎手。今回のオメガパフュームとのコンビは絶好のチャンスといえるが、果たして貴重な“初勝利”を挙げることができるだろうか。