JRA【日本ダービー(G1)展望】無敗3冠狙うコントレイルVSサリオス再戦! 武豊サトノフラッグの巻き返しはあるか
31日、東京競馬場では競馬の祭典・日本ダービー(G1)が開催される。2017年に生まれた競走馬の頂点に立つのは、果たしてどの馬だろうか。
注目となるのは皐月賞(G1)で激闘を繰り広げた2頭の再対決か。無敗馬同士のデッドヒートとは対照的に、3着馬とは3馬身半という決定的な差がついた。敗れた馬が逆転するにはかなり厳しい状況となりそうだ。
コントレイル(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)は出走予定馬で唯一の無敗馬だ。同じく無敗馬だったサリオスを真っ向勝負でねじ伏せた皐月賞の内容からも最有力と目されている。昨年のホープフルS(G1)から直行した前走だったが、陣営が想定した先行とは異なる後方待機の展開ながら鮮やかな差し切り勝ちを披露した。
中山競馬場から東京競馬場へと替わるが、昨年の東スポ杯2歳S(G3)を5馬身差で楽勝したコースは歓迎だろう。距離は400m伸びるが、皐月賞で見せた走りなら心配は少ない。日本ダービーも勝利して、無敗で2冠達成なるか。
サリオス(牡3、美浦・堀宣行厩舎)は半馬身差で敗れたライバルにリベンジをしたい。皐月賞では距離のロスを避けて内を通った分、「馬場の悪いところを走ることになった」とD.レーン騎手は悔やんだ。小回りの中山から広い東京に替わることは、昨年のサウジアラビアRC(G3)をレコードで制した舞台であり、同馬にとっても望むところだ。
サトノフラッグ(牡3、美浦・国枝栄厩舎)は2番人気に支持された皐月賞で5着と敗れた。ディープインパクト記念(G2)の快勝を評価されたが、好位から伸びを欠いた。C.ルメール騎手は「走りがだんだん小さくなる感じでした。何故なのかよくわかりません」とコメントしていたように力を出し切れていない可能性がある。
今回、ディープインパクト記念で見事な勝利に導いた武豊騎手に手綱が戻ることはサトノフラッグにとって心強い。歴代最多のダービー5勝を誇る名手だけに怖い存在だ。
ワーケア(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)はディープインパクト記念を2着に敗れ、皐月賞をパスしてダービーへの直行を発表した。中山の2戦を連敗したが、東京はデビューから連勝したコースだ。すべてのレースで手綱を取っているルメール騎手とのコンビで反撃したい。
ガロアクリーク(牡3、美浦・上原博之厩舎)は8番人気だった皐月賞で低評価を覆す激走を見せた。スプリングS(G2)に続き、ヴェルトライゼンデを撃破した走りは地力強化の証だろう。父が短距離で活躍したキンシャサノキセキのため、距離延長を不安視する声もあるが、それはスプリングSから1F伸びた皐月賞でも問題なかった。
ヴェルトライゼンデ(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)は4番人気の皐月賞でまさかの8着に大敗した。中団から伸び切れずに後ろの馬にも交わされた内容には不満が残った。兄にワールドエース、ワールドプレミアのいる良血だけに巻き返しに警戒が必要だ。
他にも3番人気のNHKマイル(G1)を13着と力を発揮できなかったサトノインプレッサ(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)、武豊騎手から横山典弘騎手へと乗り替わるマイラプソディ(牡3、栗東・友道康夫厩舎)なども見限るにはまだ早い。
注目の日本ダービーは31日、15時40分の発走を予定している。