JRA日本ダービー「何故」サリオスは後方から競馬したのか? シルクレーシング米本代表が語った「懸念」と「今後」の方針

「予想外の展開」に驚いたファンも多かったのではないだろうか。

 31日に東京競馬場で行われた日本ダービー(G1)は、1番人気のコントレイルが3馬身差で圧勝。レース後、すでに菊花賞(G1)挑戦が明かされており、父ディープインパクト以来となる無敗の三冠へ王手を掛けた。

 一方、皐月賞(G1)に続く2着と悔しい結果に終わったのが2番人気のサリオス(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)だ。

 レース後、鞍上のD.レーン騎手が「良い反応をして一生懸命走ってくれました。ただ一頭だけ強い馬(コントレイル)がいました」と振り返った通り、2番人気2着は決して悪い結果ではない。しかし、皐月賞ではクビ差だったライバルとの差は、3馬身差と大きく開いた。

 これほど決定的な差がついてしまったことには、様々な要因が考えられる。だがレース後、今回のレーン騎手の騎乗ぶりに疑問符を付けた声は決して小さくないようだ。

「ちょっと競馬ぶりが消極的に映りましたね。レース後にレーン騎手が『良いスタートを切った』と話していた通り、まずまずのスタートだったサリオスですが、今回はレーン騎手が得意の先行策に持ち込みませんでした。

一方で、好スタートを決めて3番手につけたのがコントレイル。2強の位置取りが皐月賞と真逆になるとは、多くのファンにとっても予想外だったでしょうね。皐月賞、日本ダービー連続2着は立派な成績ですが、これまですべて上がり(3ハロン)最速を記録しているコントレイルを後ろから負かすのは、サリオスといえど『相当、厳しかったのでは?』と述べざるを得ません」(競馬記者)

 実際に皐月賞の上がり3ハロンでは、35.4秒に対してコントレイルが34.9秒、0.5秒という大きな差を付けられていたサリオス。今回の日本ダービーで道中10番手まで位置取りを下げ、末脚のキレに懸けたが、結局3番手を進んだコントレイルとの差を0.1秒まで詰めるのがやっとだった。

 この結果には、レースを見守ったファンもネット上を中心に「あの位置取りはない」「スタートしてすぐ、負けたと思った」「コントレイルを後ろから交わすのは無理」など、サリオスの後方待機策に疑問を持った声が続々……。加えて、今の東京が先行有利の馬場コンディションだったことも、そういった声に拍車を掛けたようだ。

 ただ、その一方で今回のサリオスの作戦を「事前に予測できた」という声もある。

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