JRAオルフェーヴル産駒は虚弱体質? ダービートライアル勝ち馬オーソリティに続いてビターエンダーまで骨折判明。あの皐月賞馬も待たれる復帰……。

 日本ダービー(G1)で10着のビターエンダー(牡3歳、美浦・相沢郁厩舎)が左第一指骨を剥離骨折していることがユニオン・オーナーズ・クラブの発表で明らかになった。近日中に手術を行う予定で、全治3か月程度の見込みとなっている。

 前走のダービーではスタート直後に躓いてしまい、これまでの先行とは違い後方の位置取りとなったビターエンダー。レースはそのまま見せ場なく、10着に敗れてしまった。だが、プリンシパルS(L)では良血馬ポタジェを抑え込んでの勝利、共同通信杯(G3)でもハナ差の2着と東京コースと好相性を誇っている。復帰は秋の見込みとなるため、まだまだ今後の活躍に期待できそうだ。

 今回のビターエンダーの骨折で思い出されるのが、青葉賞(G2)の勝ち馬オーソリティではないだろうか。

 青葉賞をレースレコードで制したオーソリティはダービーでも注目される存在になるはずだった。しかし、レース後にこちらも同じく左第一指骨の剥離骨折が判明し、ダービーを断念することになってしまった。

 ダービーのトライアル勝ち馬2頭が偶然にも同じ箇所を骨折することになったのだ。実はこの2頭、オルフェーヴル産駒という共通点がある。

オルフェーヴル JBISサーチより

 芝・ダート、距離不問に活躍馬を輩出しているオルフェーヴル。今年はオーソリティ以外にも、ラッキーライラックが大阪杯(G1)、シャインガーネットがファルコンS(G3)を勝利しており、すでに過去最多タイの重賞3勝を挙げている。ほかにも、ホウオウピースフルがフローラS(G2)で2着、ギルデッドミラーがNHKマイルC(G1)で3着に入るなど活躍が目覚ましい。

 その一方で、期待の3歳牡馬が骨折したニュースは惜しいところだ。しかし、オルフェーヴル産駒の牡馬の故障は今に始まったことではない。

 オルフェーヴルの代表産駒はG1・3勝のラッキーライラックだが、牡馬では唯一のG1馬エポカドーロが代表である。そのエポカドーロは昨年の大阪杯でレース中に鼻出血を発症し、休養を余儀なくされた。さらに休養中には腸捻転を発症してしまう。今年、3月の金鯱賞(G2)で約1年ぶりの復帰予定だったが、態勢が整わず同レースを回避し、放牧に出されることになってしまった。

 不思議なことにオルフェーヴル産駒で活躍している牡馬は「故障」との戦いを避けられないようだ。現役時代の父の破天荒さからは、想像もできない繊細さを持ち合わせているのかもしれない。

 今はエポカドーロ、オーソリティ、ビターエンダーの3頭が無事に復帰を果たし、ターフで元気な姿を見せることを願うばかりだ。

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