JRA安田記念(G1)まさかの「勝率2.9%」!? ディープインパクト産駒はなぜ安田記念で結果が出ないのか
「高速マイル戦」といえば「ディープインパクト産駒」のイメージだが……。
先週の日本ダービーは、ディープインパクト産駒のコントレイルが勝利。これでディープインパクトは種牡馬として日本ダービーを6勝、サンデーサイレンスやトウルヌソルに次ぐJRA最多タイの記録となった。
今週の安田記念も、そんなディープインパクト産駒の活躍に期待したいところだが、意外にもディープインパクト産駒と安田記念の相性は悪い。
産駒が安田記念に出走した2011年以降、36頭が出走して勝利したのは2016年のサトノアラジンと2011年のリアルインパクトのみで、2着もヴァンセンヌだけ。3歳馬で斤量が軽かったリアルインパクトとミッキーアイルを除き、出走範囲を今年と同じ古馬以上に限定すると、勝率はわずか2.9%、連対率も5.9%と非常に買いにくい存在となる。
■安田記念・ディープインパクト産駒全成績
2019年
サングレーザー(6番人気5着)
ケイアイノーテック(10番人気7着)
エントシャイデン(14番人気15着)
ダノンプレミアム(2番人気16着)
2018年
サトノアレス(7番人気4着)
サングレーザー(3番人気5着)
リアルスティール(4番人気15着)
2017年
サトノアラジン(7番人気1着)
グレーターロンドン(6番人気4着)
ステファノス(4番人気7着)
ディサイファ(15番人気13着)
アンビシャス(5番人気15着)
2016年
フィエロ(6番人気3着)
サトノアラジン(3番人気4着)
ディサイファ(7番人気6着)
ダノンシャーク(11番人気7着)
リアルスティール(2番人気11着)
2015年
ヴァンセンヌ(3番人気2着)
フィエロ(2番人気4着)
エキストラエンド(16番人気9着)
ダノンシャーク(5番人気10着)
リアルインパクト(6番人気12着)
ミッキーアイル(4番人気15着)
2014年
ダノンシャーク(9番人気4着)
ワールドエース(3番人気5着)
フィエロ(6番人気8着)
エキストラエンド(12番人気12着)
リアルインパクト(14番人気13着)
トーセンラー(8番人気14着)
ミッキーアイル(2番人気16着)※当時3歳で出走
2013年
ダノンシャーク(12番人気3着)
ヴィルシーナ(7番人気8着)
2012年
リアルインパクト(12番人気6着)
ドナウブルー(14番人気10着)
マルセリーナ(11番人気17着)
2011年
リアルインパクト(9番人気1着)※当時3歳で出走
以上のように、出走した馬は決して低レベルではない。昨年2番人気のダノンプレミアムは最下位の16着。2015年は2~6番人気がディープインパクト産駒だったが、モーリスに完敗。2014年は2番人気ミッキーアイルを筆頭に7頭が出走したが、そのミッキーアイルを含め4頭が12・13・14・16着と大敗。
前年のマイルチャンピオンシップを勝利したダノンシャークやトーセンラーも、なぜか安田記念ではまるで歯が立たなかった。
これが同じ古馬マイルG1レースのマイルチャンピオンシップとなると、ディープインパクト産駒は3勝2着3回(勝率6.7%・連対率13.3%)と安田記念の倍以上の成績なのだから、やはり安田記念の相性は悪いといえる。
安田記念とマイルチャンピオンシップは同じ古馬のマイル戦だが、左回りと右回りの違い、そして馬場の違いが特に大きい。