JRA川田将雅アーモンドアイ「最大の被害者」返上!? 安田記念(G1)「これまで負け続けて……」アドマイヤマーズで逆襲の新記録潰し
「これまでアーモンドアイに負け続けていますし、マーズと共にいい結果を得たいと思います」
これ以上、同じ相手に辛酸を舐め続けるわけにはいかない。7日の安田記念(G1)でアドマイヤマーズ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)と新コンビを組む川田将雅騎手が、『スポニチ』の取材にそう力強い言葉を残している。
それもそのはず。前人未到となる芝G1・8勝目の新記録を目指すアーモンドアイだが、川田騎手は本馬が国内で勝った6つのG1すべてに参戦しており、その上2着が4度……逆に言えば、アーモンドアイさえいなければ、4つのビッグタイトルを手にしていたということだ。
「オークスのリリーノーブル、秋華賞のミッキーチャーム、ジャパンCのキセキに加え、昨年の天皇賞・秋のダノンプレミアム……それも、すべて3番人気以下の馬を2着に持ってくる抜群の騎乗だっただけに、悔しさもひとしおだと思いますよ。
芝G1・32連敗とか揶揄されていますけど、“アーモンドアイ政権”最大の被害者といえば、間違いなく川田騎手でしょうね。今回はアーモンドアイの新記録達成が注目されていますが、空気を読まずに勝ちに行く競馬を期待したいところです」(競馬記者)
記者が話した通り、アーモンドアイにとって初G1となった桜花賞こそ川田騎手は3着だったが、その後のオークス、秋華賞、ジャパンC、そして昨年の天皇賞・秋……アーモンドアイが国内でG1を勝つといえば「2着・川田騎手」という“定番”が1年半ほど続いたのだ。
しかし、アーモンドアイが国内6つ目のタイトルを手にした先月のヴィクトリアマイル(G1)で、川田騎手はダノンファンタジーに騎乗して6着。結果こそ惨敗だったが、久々にアーモンドアイの“呪縛”から逃れたという見方もできる。
そんな中で迎えた安田記念で新コンビを組むアドマイヤマーズは、一昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)に加え、昨年のNHKマイルC(G1)と香港マイル(G1)を勝ったG1・3勝馬。G1の勝ち数としてはG1馬10頭が集った今年の安田記念でもアーモンドアイに次ぐ実績だ。
しかし、それにもかかわらず『netkeiba.com』の事前オッズでは6番人気という“低評価”……。無論、あくまで推測のオッズだが、“ファン”はあまりアドマイヤマーズを評価していないのだろうか。
「直接関係があるわけではありませんが、陣営は昨年の最優秀短距離馬の結果に不満を持っているとか。昨年のタイトルを受賞したのは、安田記念とマイルCSを勝ったインディチャンプでしたが、そのインディチャンプを香港マイルで負かしたのが、アドマイヤマーズでした。
G1は同じ2勝で、直接対決ではアドマイヤマーズが勝利。陣営も『正直、あれは悔しかったですよ』と嘆いていましたね」(競馬記者)
今回の安田記念を勝てば、今度こそ名実ともにNo.1マイラーの評価を受けるはず。川田騎手はアーモンドアイに、アドマイヤマーズはインディチャンプに。どちらも強敵だが、リベンジの舞台は整ったはずだ。