JRA新種牡馬モーリス、ドゥラメンテ産駒「惨敗続き」の大誤算!? ノーザンファームの「ズッコケ」止まらず……得意の新馬戦でまさかの大出遅れ
春のクラシック2冠を全敗し、来年の巻き返しが急務のノーザンファームに誤算が続いている。
昨年6月の新馬戦ではサリオス、タイセイビジョン、リアアメリア、ワーケアなど多数の活躍馬を出走させて快進撃を見せた。サリオスはその後の朝日杯FS(G1)を勝ち、それ以外の馬もクラシックを賑わせた好素材が集まっていた。
今年は新種牡馬モーリスとドゥラメンテの期待馬を送り込んだ。ディープインパクト、キングカメハメハという種牡馬の双璧がこの世を去り、新たな看板種牡馬として大きな期待が寄せられている2頭だ。
来月にはノーザンホースパークで開催される世界屈指の競走馬競市セレクトセールも控えており、スタートダッシュを決めるとともに、成功を印象付けたかっただろう。
しかし、結果的には厳しい現実が待っていたといえそうだ。
先週はドゥラメンテ産駒アスコルターレがデビュー勝ちを決めたものの、モーリス産駒のブエナベントゥーラが敗戦。
今週日曜の新馬戦では函館は兄に16年のマイルCS馬ミッキーアイルを持つドゥラメンテ産駒テネラメンテ、東京は今年のフローラS(G2)で1番人気に推されたスカイグルーヴの弟でモーリス産駒のレガトゥスをスタンバイ。必勝態勢で臨んだが、いずれも見せ場なく惨敗を喫してしまった。
「人気馬が必ずしも勝つとは限らないのが競馬ですが、さすがに負け方がよくありませんね。負けてなお強しに思えるような敗戦であれば、次走での期待も持てますが、雨の影響か、テネラメンテもレガトゥスも見せ場もないまま直線で伸びを欠いていました。
ノーザンファームとしては新種牡馬となるモーリスとドゥラメンテに、いい繁殖牝馬を集めているようにコケられない状況でした。それだけにこの結果は、大きな誤算といえるでしょう」(競馬記者)
ドゥラメンテはアスコルターレが勝利したとはいえ、深刻なのは産駒が未勝利のモーリスだ。自身も古馬になってから活躍したように、産駒も晩成型の可能性があるかもしれないが、あえてこの時期にデビューしたということはそれなりの勝算があったはずだ。
ほかでも土曜の新馬では東京にトレジャーアイル、阪神にモントライゼが出走したがこちらも敗退している。
勝ち星を量産したかったノーザンファームとしては、よもやの大出遅れとなってしまった。