天皇賞「オイシイ馬券」を演出する条件は整った!? 人気落ち確実だが軽視は危険。「王者」ラブリーデイの巻き返しに期待
また、海外でも高い評価を受けているモーリス・エイシンヒカリや、毎日王冠を圧勝したルージュバックといった実力馬の存在。レベルの高い4歳牡馬にもアンビシャスやリアルスティールといった一筋縄ではいかないメンバーが揃った事もあり、「連覇は厳しい」といった声が挙がるのも当然かもしれない。
ただ、これまでの敗因が休み明けや道悪・距離といずれも明確。それでも海外を含め、掲示板を外していない点は本馬の底力を感じる。
産経大阪杯(G2)は勝ち馬とは0.4秒差の4着、宝塚記念は香港帰りながらも0.2秒差の4着。京都大賞典(G2)も休み明けで、0.1秒差の3着と好走している点は評価できるだろう。
また、先週の日曜日は東京の芝レースで9レース中5回逃げ馬が馬券に絡んでいたが、さらに今週から仮柵移動で先行有利なBコース仕様へ変更される。先行脚質のラブリーデイにとっては、願ってもない馬場コンディションといえる。現時点で雨の心配がない点もプラスだ。
先述したライバルたちにも不安要素はある。上位人気になる事が確実なモーリスには「距離の不安」がある。エイシンヒカリが、昨年の本レースで9着と惨敗している点も無視できない事実だ。
ラブリーデイに昨年の勢いがない事は否定できない。しかし堅実な走りは健在で「安定感は高いレベルにある」といえるだろう。
また「3着内率」が最も高いC.ルメール騎手が、引き続き鞍上を務める点も大きな魅力だ。前走でも3着入選を果たしているように、ダブルの‟安定感”が好結果を生み出す期待感は非常に高い。
確かに今のラブリーデイに、連覇は厳しいのかもしれない。しかし馬券圏内の確保は十分に現実味がある。本馬の人気落ちが確実な以上、上位争いに割って入り‟オイシイ馬券”を演出する可能性は否定できないのだ。過去10年の枠番傾向としても、内枠が断然有利。内枠を引いてスンナリ先行できれば、上位争いは十分に可能であろう。
状態面も「昨年と同等」と不安が感じられない現状。そこへ完璧な条件が整えば「逆転の可能性」もある……昨年の古馬路線を席巻した「王者」を軽視する事はできない。