藤田菜七子騎手がエージェント契約。「根拠なき過熱報道」の裏に現実との大きなギャップ
「現在は大半の騎手にエージェントがついていますし、新人がデビュー直後から騎乗仲介者をつけることも『常識』になりつつあります。実際に、すでにJRA初勝利を挙げている木幡巧也騎手を始め、菜七子騎手と同期の新人たちは、とっくにエージェントを確保しています。むしろ、菜七子騎手が遅かったくらいですよ」(同)
先日の報道の際は、芸能プロダクションのホリプロ入りの直後とあって『異例』『優遇されすぎ』などの声もあったが、むしろ逆に乗り遅れていたとは……。
前出の記者によると、藤田菜七子騎手の場合は、デビュー当初から師匠の根本康広調教師が騎乗馬を集めてくれていたが、ある程度の限界が見えていたのは確からしい。
マスコミは『JRA初勝利はまだか!?』と毎週のように報じているが、冷静に見れば藤田菜七子騎手の騎乗馬で、勝負になりそうな馬はほんの一握り。同期の新人騎手と比べても「決して恵まれている状況ではなかった」ということのようだ。
藤田菜七子騎手が今の競馬界に、世間からの大きな注目を集めてくれていることは確かだ。しかし、実際の状況や事実を無視した過熱報道はいかがなものかという声もよく聞かれる。
せっかく16年ぶりに中央競馬界に”華”が咲いたのだ。我々ファンやメディアも結果を求め過ぎず、暖かくその成長を見守るべきなのではないだろうか。