JRA函館スプリントS(G3)フィアーノロマーノ「初1200m」も目覚める「超一流スプリンター」の血!?
今週から開幕する夏競馬恒例のサマーシリーズ。21日はサマースプリントシリーズの開幕戦、函館スプリントS(G3)が行なわれる。
今回、高松宮記念(G1)3着のダイアトニック、同5着のシヴァージ、京阪杯(G3)勝ちのライトオンキューなど、有望なスプリンターたちが集結。
その一方で、前走マイラーズC(G2)を右前跛行で競走除外となったフィアーノロマーノ(牡6歳、栗東・高野友和厩舎)は、新たな活路を求めて、この函館スプリントSに登録してきた。
オーストラリア産で遅生まれ(8月)のフィアーノロマーノは、成長の遅れもあり本格化するのに時間が掛かったが、5歳になった昨年、ダービー卿CT(G3)で重賞初制覇を果たした。
近走は阪神C(G2)2着、阪急杯(G3)2着とあと一歩のレースが続くが、安定したレースぶりを見せている。そして、この函館スプリントSに目標を定め、初の芝1200m戦に方向転換してきた。
「フィアーノロマーノの父、ファストネットロックは、オーストラリアで活躍し、芝1000mのライトニングS(GI)と、芝1100mのオークレイプレート(GI)を制覇した快速馬です。
海外で走っている産駒は短距離馬が多く、日本でもメラグラーナが2017年のオーシャンS(G3)を勝ち、ブラヴィッシモが2016年、17年の阪急杯(G3)で3着。日本の芝の短距離戦も重賞レベルで順応しています。
これまで主に芝1400〜1600mを使われてきたフィアーノロマーノが、今回のスプリント戦で父親譲りのスピードをいきなり見せても、おかしくないと思いますね」(競馬誌ライター)
フィアーノロマーノは、函館に来る前に栗東の坂路で調教を積んできており、4F51秒9をマークしている。1週前追い切りに騎乗した藤岡康太騎手は「単走でしたが、しっかりやってほしいということで動き自体は良かった。スタートさえ決まれば」と前向きなコメントも出しており、態勢は整っているようだ。
遅れてやって来たフィアーノロマーノが今回激走すれば、使うレースに幅が出て、活躍の場も広がっていくことだろう。ここは良い結果を残し、サマースプリントシリーズを駆け抜ける存在になるかもしれない。